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 八戸工大二高(明石進校長)の美術コースは3日、八戸ブックセンターの企画運営専門員でイラストレーターの森花子さんを講師に、冊子作りのワークショップを開催した。1年生41人は紙をとじて製本したり、短い物語を読んで挿絵を描いたりしながら、思い思いの一冊を仕上げた。  題材に選ばれたのは、同校の生徒が創作した3作で、昨年12月に同市で行われた、短い小説に挑戦する「超ショートショート講座」で作った作品。暗闇の中でも明るく見える「光る眼鏡」や、人間が時間を知りたくなった時にやって来る「お散歩時計」など、不思議な物が登場する小説の冊子を制作した。  ワークショップで、森さんは「主役は文章。『私の絵を見て!』という気持ちよりも、読者の想像力を手助けすることを意識して」とアドバイスした。  生徒たちは配られた3枚の紙を、製本に使われるホチキスで冊子にした後、文章を読みながらアイデアを膨らませた。「物語にメインで出てくる物を描かない」「下描きせず、最初からペンを使う」などの課題に苦戦しながらも、一人一人が個性豊かな挿絵を完成させた。  参加した熊谷咲良(さくら)さん(16)は、「物語の内容をそのまま描くと、読者に自分の感想を押し付けてしまう部分もあると思った。初めて挿絵に挑戦してみて、新鮮だった」と振り返った。森花子さん(中央)に冊子作りを学ぶ生徒