岩手県教委は1日、県立高校再編計画後期計画(2021~25年度)の最終案を公表した。県北地方では、福岡工(二戸市)と一戸(一戸町)を、これまでの方針通り24年度に統合する。また、県立特別支援学校整備計画(21~28年度)の最終案も同日示され、二戸地区に整備方針の小中高等部一体型の特別支援学校は、福岡工の敷地内に設置を検討するとした。これらの最終案はいずれも、3月中旬に開く教育委員会議での審議を経て正式決定となる見通し。[br][br] 県教委は昨年2月に公表した後期計画案で、工業系の福岡工と総合学科を有する一戸を統合し、県北に専門教育の拠点校を整備する方針を示していた。[br][br] 最終案では、両校を24年度に統合し、校舎制の導入でそれぞれの校舎を活用しながら、魅力ある学校に整備するとした。地元では単独校として存続を求める声も上がっていたが、県教委は「地域により良い教育環境を整備するためには、原案が望ましいと判断した」としている。[br][br] 一方、福岡工同窓会の中奥孝宏会長は「生徒数の数合わせに見え、地域のことを考えたとは思えない。本来はもっと地元で話し合うべきだったが、素案が示されてから1年間しかなく、時間を与えられなかった」と悔しさをにじませた。[br][br] このほか、統合の判断時期を延期している久慈東(久慈市)と久慈工(野田村)は、21年度の入学者の状況を踏まえて再度判断する。[br][br] また、特別支援学校整備計画の最終案では、二戸地区への小中高等部一体型校の設置場所について「福岡工校地内を検討中」と明記。開校時期は28年度から「可能な限り早期の開校を目指す」に修正し、基本構想の策定時期も当初より1年前倒しの23年度とした。[br][br] 整備計画に対し、県立盛岡みたけ支援学校二戸分教室の保護者らでつくる「二戸分教室OB会親の会」の小笠原高徳会長は、「福岡工は駅も近く生徒が利用しやすい。場所が決まれば、開校に向けた話もどんどん進むのではないか」と早期整備に期待した。