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 八戸市の総合建設業・田名部組(田名部智之社長)は10日、盛岡市の中亀建設(中村康彦社長)の全株式を取得し、経営統合することで合意したと発表した。田名部組が県外企業を子会社化するのは初めて。株式譲渡は26日に実行される予定。[br] 中亀建設は1911年創業で、2019年5月期の売上実績は約11億円。経営統合後の体制については、田名部組の小林隆男常務取締役が代表取締役専務、田名部社長が取締役にそれぞれ就任し、中村社長は留任する。田名部組の全グループ会社を合わせた20年の売上高は約120億円になる見込みだ。[br] 10日は、田名部社長と中村社長が八戸市の田名部組本社で記者会見し、経営統合のメリットを強調。田名部社長は「互いの強み、弱みを補いあって相乗効果を発揮したい」、中村社長は「建設業ではこれまでと違う波が押し寄せており、いち早く対応するにはスケールメリットが必要になると判断した」と述べた。[br] 田名部組は経営基盤の強化を目的に、企業の合併・買収(M&A)を積極的に進めている。田名部社長は会見で「将来的にはグループ全体で売上高300億円を目指す」とし、今後も青森県内外の地方ゼネコンとの資本提携などを模索する考えを示した。経営統合の意義を強調する田名部智之社長(左)と中村康彦社長=10日、八戸市内