コロナ対策「総仕上げ」 全日本・全日本女子剣道が無事終了

 マスクを着用し、シールドを装着した面で対戦する全日本選手権の出場選手=長野市
 マスクを着用し、シールドを装着した面で対戦する全日本選手権の出場選手=長野市
14日に行われた剣道の全日本選手権、全日本女子選手権は、同競技では新型コロナウイルス禍で初の全国規模の大会となった。対戦相手と接近し、技を仕掛ける際の発声が特性の競技。全日本剣道連盟は昨年から地道に重ねてきた感染予防対策の「総仕上げ」と位置.....
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 14日に行われた剣道の全日本選手権、全日本女子選手権は、同競技では新型コロナウイルス禍で初の全国規模の大会となった。対戦相手と接近し、技を仕掛ける際の発声が特性の競技。全日本剣道連盟は昨年から地道に重ねてきた感染予防対策の「総仕上げ」と位置付けて両大会を開催し、中谷行道専務理事は「模範になる大会。もう一度、剣道の良さを伝える契機になれば」と意義を強調した。[br][br] 発声時の飛沫(ひまつ)を抑えるため、選手は試合中もマスクを着け、面の金具にシールドの装着も義務付けられた。息苦しさなど体の負担を考慮し、3分間を区切りとする延長戦で3度決着がつかなかった場合、水分補給などのため5分間の休憩時間が設けられた。[br][br] つばぜり合いは極力避け、つばぜり合いとなっても発声を控えてすぐに離れるか引き技を出すことが求められた。異例のルールを周知するため、大会前日の審判研修には選手も参加。大会会場の換気を徹底し、選手が待機する試合場そばの畳を繰り返し消毒するなどの対策も取られた。[br][br] 昨年は4月に警察の稽古を通じて集団感染が発生したことから、全剣連は6月に対人稽古用のガイドラインを作成。8月以降、段位審査会や今大会の都道府県予選を再開した。全剣連によると、審査会と予選には延べ約1万人が参加したが、集団感染は報告されていないという。[br][br] 全日本女子選手権は9月、全日本選手権は11月の開催が恒例だ。昨年は選手らの安全を考慮して開催を見送ったものの、成功例を積み重ね、年度末の同時開催にこぎ着けた形だ。[br][br] 予防策づくりの中心を担った全剣連の宮坂昌之みやさかまさゆきアンチ・ドーピング委員長は「今回は全国から人が集まるため、選手全員の抗原検査など厳しい基準の下で開催した。今後は地域ごとの感染状況に応じた大会運営が行われていってほしい」と話した。 マスクを着用し、シールドを装着した面で対戦する全日本選手権の出場選手=長野市