自宅車庫をギャラリーに改装 運転免許証返納を機に竹久夢二作品展示/十和田

自宅車庫を改装し、竹久夢二の貴重な作品を展示する五十嵐米子さん
自宅車庫を改装し、竹久夢二の貴重な作品を展示する五十嵐米子さん
十和田市の五十嵐米子さん(83)は昨年、運転免許証を自主返納したのをきっかけに、自宅車庫をガレージギャラリーに改装した。大正ロマンを代表する画家竹久夢二の作品約30点を展示。2006年に100歳で亡くなった伯母の上田松さんから譲り受けた、夢.....
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 十和田市の五十嵐米子さん(83)は昨年、運転免許証を自主返納したのをきっかけに、自宅車庫をガレージギャラリーに改装した。大正ロマンを代表する画家竹久夢二の作品約30点を展示。2006年に100歳で亡くなった伯母の上田松さんから譲り受けた、夢二が描いた表紙で知られるセノオ楽譜「宵待草」の初版本や、自ら買い集めた作品がずらりと並ぶ。10日までの限定公開だが、「最初で最後の展示になるかもしれない。夢二が好きな人に見てもらいたい」とアピールしている。[br] 高齢者が運転する車による交通死亡事故が社会問題となる中、五十嵐さんは昨年、目の病気を患い、運転免許証の自主返納を決断し、愛車を手放した。 車庫が空いたことで、ガレージギャラリーの開設を着想。同市滝沢の赤伏地区にある牛舎を改装した音楽スタジオを参考に一念発起した。[br] 展示している作品のうち、楽譜9点は全て初版本。伯母は女学校時代、夢二が東京の日本橋に開店した「港屋絵草紙店」に通い、楽譜が発行されるたびに購入したという。特に「宵待草」を「待宵草」と表記した初版本は貴重な代物だ。[br] 元々、夢二の作品を収集しており、伯母が80歳で高齢者施設に入所する際に作品を譲り受けた。「父が太平洋戦争で戦死し、伯母にはかわいがってもらった。作品を所有していたことは知らなかった。不思議なDNAですね」とほほ笑む。[br] 場所は十和田市三本木下平157の16。開館時間は午後1~9時で事前連絡が必要。[br] 問い合わせは五十嵐さん=電話0176(23)9558=へ。自宅車庫を改装し、竹久夢二の貴重な作品を展示する五十嵐米子さん