一人一人にあったケアを 研修施設に利用者宅再現、訪問介護の技術向上へ

居宅介護技術のスキルアップに向けて、利用者の自宅を再現した研修施設でケアの確認をするスタッフ=昨年12月、八戸市
居宅介護技術のスキルアップに向けて、利用者の自宅を再現した研修施設でケアの確認をするスタッフ=昨年12月、八戸市
在宅介護をよりスムーズに―。八戸地域で訪問介護サービスを提供する八戸市のミライフル(張間翔社長)はスタッフが介護技術を磨くために自由に活用できる研修センターを開設した。施設内では、訪問先の家具の位置など部屋の状況をできる限り再現し、スタッフ.....
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 在宅介護をよりスムーズに―。八戸地域で訪問介護サービスを提供する八戸市のミライフル(張間翔社長)はスタッフが介護技術を磨くために自由に活用できる研修センターを開設した。施設内では、訪問先の家具の位置など部屋の状況をできる限り再現し、スタッフは入浴に使う機材の配置や、それぞれの動きを確認できるのが大きな特長。訪問先でも戸惑うことなくスムーズなケアに結びつけられるようになったといい、張間社長は「これからの時代は介護スタッフ一人一人の技術向上が重要。利用者の状況に合わせたケアを提供できるよう研修に力を入れたい」と思いを強くしている。[br][br] 訪問介護は、介護士や看護師が利用者の自宅を訪問し、入浴や排せつ、食事を介助する「身体介護」や、食事の用意や洗濯、掃除といった家事を行う「生活援助」などを通して、自宅で過ごす高齢者ら要介護者の生活をサポートする。[br][br] 内閣府の2018年版高齢社会白書によると、介護が必要になった時に自宅で介護を受けたいと考える高齢者が7割以上いることからも、今後、訪問介護サービスの需要はさらに高まると見込まれている。[br][br] 一方、介護現場は深刻な人手不足で、人材確保や担い手の育成が喫緊の課題。こうした厳しい現状を受け、同社ではスタッフのスキルアップを重視し、専用の研修施設を昨年秋に新設した。[br][br] 訪問先では、間取りや家具の配置はもちろん、水道の蛇口一つ取っても家庭によって状況は異なる。特に近年はアパートに入居する高齢者も多く、限られた空間の中で、時には近隣住民に配慮しながらのケアが必要となる。[br][br] 介護福祉士の熊林真希子さんは「スタッフ同士で研修を行うことで、アドバイスをし合うことができ、ケアの均一化を図れる。研修施設を活用し、ケアの質の向上を目指したい」と強調。[br][br] 張間社長は「特に訪問入浴の場合、高齢だったりがんの療養中だったりで、よりきめ細やかな配慮が必要なケースもある。最高のケアを提供できるように、スタッフのスキルアップに役立てられれば」と期待を込める。居宅介護技術のスキルアップに向けて、利用者の自宅を再現した研修施設でケアの確認をするスタッフ=昨年12月、八戸市