青森県内、増える大規模経営体/20年農林業センサス

農林水産省が27日発表した2020年の「農林業センサス」(概数値)によると、青森県の農業経営体は2万9022経営体で、前回(15年)から6892経営体が減少した。高齢化や担い手不足が進む一方、経営耕地面積が10ヘクタールを上回る農業経営体は.....
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 農林水産省が27日発表した2020年の「農林業センサス」(概数値)によると、青森県の農業経営体は2万9022経営体で、前回(15年)から6892経営体が減少した。高齢化や担い手不足が進む一方、経営耕地面積が10ヘクタールを上回る農業経営体は全体の44・9%を占め、8・3ポイント伸びた。一部の事業者で規模拡大や法人化が進行し、県内でも農業経営を強化する動きが浮き彫りとなった。[br][br] 規模別では、10~20ヘクタール未満は1043経営体(前回比22減)、20~30ヘクタール未満は348経営体(53増)、30~50ヘクタール未満は199経営体(46増)、50~100ヘクタール未満は109経営体(23増)。100ヘクタール以上は34経営体(5増)だった。[br][br] 法人化しているのは646経営体(122増)。法人化により、取引先の拡大や求職者の増加につながるという。[br][br] 年間の農産物販売金額で見ると、1千万円未満の経営体は減少している一方で、1千万円以上の経営体は増加。5億円以上は50経営体(9増)などと収益性の高い事業者が増えている。[br][br] 農業を主な仕事とする「基幹的農業従事者」は4万8081人で1万258人減少。うち65歳以上は61・0%(6・2ポイント増)で全国平均を8・8ポイント下回った。他県よりも若年層の生産者が多く、県全体の平均年齢を引き下げた。[br][br] 林業の経営体数は678経営体(1381減)で67・1%減少した。 県農林水産部は「今回の結果を分析し、県の『攻めの農林水産業』で示している持続可能な農業と共生社会の実現に向け、さまざまな施策に取り組む」としている。[br][br] 調査は5年ごとに実施し、今回は今年2月1日時点の調査結果をまとめた。学生アルバイトや副業を含める農業就業人口のほか、田、畑、果樹園の耕作放棄地面積の統計などを除いた。