多種多様な貝類確認 安藤さん(三沢)のリポート会誌掲載

リポートが掲載された「青森自然誌研究」26号とカズラガイの貝殻を紹介する安藤一次さん
リポートが掲載された「青森自然誌研究」26号とカズラガイの貝殻を紹介する安藤一次さん
青森自然誌研究会会員の安藤一次さん(68)=三沢市=が、このほど執筆したリポート「青森県三沢市東方海岸域の採取貝類とカズラガイの一考察」が、同会が3月に発行した会誌「青森自然誌研究」26号に掲載された。安藤さんはリポートで、同市から六ケ所村.....
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 青森自然誌研究会会員の安藤一次さん(68)=三沢市=が、このほど執筆したリポート「青森県三沢市東方海岸域の採取貝類とカズラガイの一考察」が、同会が3月に発行した会誌「青森自然誌研究」26号に掲載された。安藤さんはリポートで、同市から六ケ所村にかけての海岸で見つけた貝類を採取・調査した結果「暖流系や温暖系、寒流系の多種多様な貝類が確認された」と紹介している。[br][br] リポートは、安藤さんが昨年8~12月に計21回、同市の三川目周辺から同村の鷹架沼周辺までの海岸一帯を調べた記録をまとめたもの。約1300個体を確認し、図鑑などで同定して100種類を挙げた。[br][br] 調査では、環境省レッドリストで準絶滅危惧とされるマクラガイが見られたほか、暖流系のカズラガイは135個も見つかった。太平洋側の岩手県三陸沿岸南部が北限とされるカズラガイに関しては、昨年9月の調査で生きている個体も確認され、安藤さんは調査した海岸域が北限となるだろう―とみている。[br][br] 多種多様な貝類が見られた要因については「日本海側の対馬暖流の一部が津軽海峡を抜け、北から南へ流れる親潮(千島海流)と混在していることが、この海岸域の特徴となっているからでは」と考察している。[br][br] 安藤さんは、市立図書館に会誌26号を寄贈した。リポートについて「さまざまな生き物が見られる、素晴らしい海岸の魅力、地域の豊かさが伝わればうれしい」と話している。リポートが掲載された「青森自然誌研究」26号とカズラガイの貝殻を紹介する安藤一次さん