青い森鉄道10年ぶり赤字 コロナで旅客収入大幅減

青い森鉄道は17日、青森市で取締役会を開き、2020年度事業収支見込みを公表した。鉄道事業などを合計した全事業収入は63億4041万円で、青森県に支払う線路使用料の全額減免を踏まえても最終損益は1687万円の赤字となった。新型コロナウイルス.....
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 青い森鉄道は17日、青森市で取締役会を開き、2020年度事業収支見込みを公表した。鉄道事業などを合計した全事業収入は63億4041万円で、青森県に支払う線路使用料の全額減免を踏まえても最終損益は1687万円の赤字となった。新型コロナウイルスの影響で旅客運輸収入が大幅に落ち込んだのが要因。赤字は東北新幹線新青森開業に伴い、目時―青森間が全線開業した10年度以来、10年ぶり。[br][br] 本業の鉄道事業は収入19億8219万円(前年度比18・0%減)、支出19億9013万円(17・7%減)で794万円の赤字。通勤、通学定期による収入は例年並みだったが、それ以外の普通運賃収入が半減した。物販などの自主事業も893万円の赤字だった。[br][br] 線路を保有する県に対して支払う線路使用料は、全額に当たる5億1658万円の減免を申請する方針。19年度は3年ぶりに県から2783万円の減免を受けていた。[br][br] 一方、21年度事業収支予算案では、新型コロナの影響は先行きが見通せないため考慮せず、最終損益は1203万円の黒字を見込む。社員育成の費用や車両修繕費の増加を踏まえ、線路使用料は約1620万円の減免を受ける計画。[br][br] 新型コロナが21年度事業に与える影響について、千葉耕悦社長は「ワクチンの接種が始まっており、下期(21年10月~22年3月)は上向くと思う。(線路使用料の)減免額が少なくなるよう努力したい」との考えを示した。