青森県が注水井戸3基など設置方針 浄化促進へ/県境産廃問題

地下水浄化の追加対策などを協議した会合=4日、八戸市
地下水浄化の追加対策などを協議した会合=4日、八戸市
田子町と二戸市の県境にまたがる産業廃棄物の不法投棄問題で、青森県は4日、地下水の浄化へ向けた追加対策として、注水井戸3基と注水用横ボーリング2本を新たに設置する方針を明らかにした。設置場所は遮水壁内の有害物質「1、4ジオキサン」高濃度エリア.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 田子町と二戸市の県境にまたがる産業廃棄物の不法投棄問題で、青森県は4日、地下水の浄化へ向けた追加対策として、注水井戸3基と注水用横ボーリング2本を新たに設置する方針を明らかにした。設置場所は遮水壁内の有害物質「1、4ジオキサン」高濃度エリアで、注水、揚水量を増やして浄化を促進する。完成は来年夏ごろで、2021年内に高濃度エリアの平均濃度が環境基準値以下となる見通し。[br][br] 同日、八戸市のユートリーで開かれた第65回県境不法投棄現場原状回復対策推進協議会(会長・末永洋一青森大名誉教授)で県が報告した。[br][br] 県は今年4~7月の水質モニタリング調査結果に基づき、地下水浄化の第3次評価を実施。結果として、「第2次評価時(18年7月)との比較で平均濃度は低下傾向」とした一方、「局所的に浄化が進んでいない場所がある」と指摘した。[br][br] 特に、地表から深さ約15メートルに位置する「第2帯水層」の高濃度エリアの進捗(しんちょく)が遅いため、追加対策の必要性を強調。注水井戸の増設と、地中に水を通すための横管である注水用横ボーリングの設置を提案し、了承された。[br][br] また、会合では地下水浄化終了の判断基準について、「地下水、表流水の全ての観測地点で1年間継続して環境基準値を下回った場合」と決めた。[br][br] 末永会長は会合後の取材に、「1、4ジオキサンの濃度は全体では落ち着いてきているが、まだ不安定な部分もある。住民に安心してもらえるよう、課題を解決していきたい」と述べた。地下水浄化の追加対策などを協議した会合=4日、八戸市