田名部氏、新党参加へ協議 次期衆院選・青森2区の候補者選考急ぐ/国民県連

国民民主党の両院議員総会前に同僚議員と言葉を交わす田名部匡代氏。立憲民主党との合流新党に参加する方向だ=19日、東京都内
国民民主党の両院議員総会前に同僚議員と言葉を交わす田名部匡代氏。立憲民主党との合流新党に参加する方向だ=19日、東京都内
立憲民主党と国民民主党による合流新党の結成を巡り、国民青森県連代表の田名部匡代参院議員が、新党に加わる方向で地元関係者と協議を進めている。県政界でも旧民主党勢力が再結集する形で、1強体制が続く自民党に対峙(たいじ)する構図が濃厚となった。与.....
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 立憲民主党と国民民主党による合流新党の結成を巡り、国民青森県連代表の田名部匡代参院議員が、新党に加わる方向で地元関係者と協議を進めている。県政界でも旧民主党勢力が再結集する形で、1強体制が続く自民党に対峙(たいじ)する構図が濃厚となった。与野党決戦の舞台は、衆院議員の任期が残り1年余りに迫った次期衆院選。ただ、国民は青森2区への立候補を検討していた三浦博司八戸市議が出馬見送りの意向を固めたため、“空白状態”の候補者選考が急務だ。田名部氏は23日の県連常任幹事会で新党参加を正式表明する見通しだが、野党勢力の眼前には難題が積み重なる。[br] 国民が19日に開いた両院議員総会で、田名部氏は国民を解党して立民との合流新党を結成する案に賛成した。自身の対応に関しては「新しい気持ちで心を一つに進んで行ければいい」と率直な思いを語ったが、最終的な結論は保留した。[br] 国民の玉木雄一郎代表が「分党」方針を表明した11日以降、田名部氏は地元に入って支援者らと意見を交わしてきた。立民と国民の合流は約半年前にも大きな動きがあったが、両党が歩み寄れず交渉は決裂。そうした経緯もあり、国民所属議員からは合流新党への参加を推す声が大半だった。[br] ある議員は「大きな固まりをつくることが、2年後の田名部氏の選挙のためにもなる。国会議員のバッジを付けた仲間を増やし、勢力を拡大するべきだ」と強調。野党の離合集散によって県連組織の弱体化を招いた過去を踏まえ、今回の再結集に浮上の望みを託す。[br] 旧民主勢力が分裂を繰り返してきた中、田名部氏は民主から移行した旧民進党を経て、2018年に民進と希望の党が立ち上げた国民に参加。政権交代可能な二大政党の実現を目指し、旧民主の“源流”の道を歩んできた。22日に地元の後援会関係者らに現状を報告した上で、23日の常任幹事会では県連組織が一致して合流新党に参加できるように対応を協議する意向だ。[br] 立民県連の山内崇代表は「(田名部氏の)合流に関する判断が公に示されてから話し合いを進めたい」と国民側の結論を注視する構え。野党連携の重要性を訴えてきた連合青森の塩谷進会長は「大きな固まりとなり、政権与党に対抗する枠組みができることが望ましい」と述べ、県連組織の合流にも期待感を示す。[br] 一方、合流新党は次期衆院選で、青森1区に元職の升田世喜男氏、3区に山内氏を擁立すると予想されるが、田名部氏のお膝元である2区の候補者は不在だ。昨年の参院選に合わせ、衆参同日選の観測が広がった際、三浦氏が出馬に意欲を示したものの、国民として公認候補の決定に至らず、議論は進んでいなかった。[br] 三浦氏は21日の本紙取材に、合流新党への参加に賛同した上で、次期衆院選について「今は一地方議員として状況を見守り、市議の務めを全うしたい」と説明。現時点では国政挑戦を見送る意向を明らかにした。[br] 合流新党の結成後、県内の野党勢力も県連組織の再構築に着手し、国民側主導で2区の公認候補の選定を急ぐ考え。国民のベテラン議員は「田名部派の支持者が多い県南の2区は、何としても候補者を立てなければならない。地元でしっかりと活動してきた人がふさわしい」と主張する。国民民主党の両院議員総会前に同僚議員と言葉を交わす田名部匡代氏。立憲民主党との合流新党に参加する方向だ=19日、東京都内