高レベル廃棄物処分地選定 青森で自治体向け説明会

青森市で開かれた高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定に関する自治体向け説明会=7日
青森市で開かれた高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定に関する自治体向け説明会=7日
使用済み核燃料の再処理で発生する高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の最終処分地選定で、経済産業省資源エネルギー庁は7日、青森県内自治体向けの説明会を青森市で開いた。適性を四つに区分した全国地図「科学的特性マップ」の公表後では県内初の開催。.....
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 使用済み核燃料の再処理で発生する高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の最終処分地選定で、経済産業省資源エネルギー庁は7日、青森県内自治体向けの説明会を青森市で開いた。適性を四つに区分した全国地図「科学的特性マップ」の公表後では県内初の開催。海外から返還された固化体が六ケ所村に一時貯蔵され、保管期限に余裕がない中、参加した自治体職員からは「国民的議論を喚起しなければ、問題解決にはつながらない」といった不満の声が漏れた。[br] 冒頭、同庁放射性廃棄物対策課の那須良課長は、県内を最終処分地にしないとの約束がある―と前置きした上で「全国で行っている取り組みを知ってもらうことが目的」と述べた。[br] 最終処分に関心を示している団体数を年内に100程度に増やすとした、今後の方針の説明はあったが、目新しい内容はなかった。ある自治体の職員は「開催する意味があったのか」とため息交じりに話した。[br] 席上、処分地選定のスケジュールに関する質問が出たが、那須課長は「青森との約束を順守できるよう取り組みを進める」と述べるにとどめた。[br] 別の自治体職員は「同意を得るために時間と労力を要するのは分かる」と理解を示しつつ、「県内を最終処分地としない担保とするためにも、スケジュールは示すべき」と語った。[br] また、ある自治体職員はエネルギー政策全体の中で最終処分の位置付けを説明しなければ必要性は認識されない―と指摘。「説明会だけではない国民的議論につながるようにするべきだ」と強調した。[br] 県内での説明会は通算4回目。今回は12自治体が参加した。青森市で開かれた高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定に関する自治体向け説明会=7日