久慈駅前「よむのす」5日オープン/中心街回遊性高まるか

5日に開館する久慈駅前の「よむのす」
5日に開館する久慈駅前の「よむのす」
久慈市が久慈駅前に整備した市立図書館を核とする複合施設「YOMUNOSU(よむのす)」が5日、開館する。市は入館者数を年間11万2千人と試算し、中心市街地活性化の目玉と位置付ける。開館効果を生かし、街なかに人の流れを定着させられるか―。今後.....
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 久慈市が久慈駅前に整備した市立図書館を核とする複合施設「YOMUNOSU(よむのす)」が5日、開館する。市は入館者数を年間11万2千人と試算し、中心市街地活性化の目玉と位置付ける。開館効果を生かし、街なかに人の流れを定着させられるか―。今後の鍵を握るのは、周辺施設と連動した回遊性を高める取り組みだ。[br] よむのすの整備は、第2期中心市街地活性化基本計画(2014年4月~20年3月)の一環。16年の台風10号で着工が遅れ、計画終了後の完成となった。事業費は15億7100万円で、ロータリーや広場の改修を含めた駅前再開発の総事業費は20億1655万円に上る。[br] よむのすには、2、3階に同市新中の橋地区から移転させる市立図書館、1階に観光交流センターとカフェが入る。NHK連続テレビ小説あまちゃんの衣装やジオラマも展示する。[br] 中心街の歩行者通行量は近年、減少傾向となっている。6地点での平日と休日計2日間の合計は、あまちゃんの放映効果があった13年度は1万1228人だったが、19年度は約6割の6916人まで落ち込んだ。 市はよむのすの開館を起爆剤に、中心街を訪れる市民や観光客らをあまちゃんブームのころの水準まで回復させる目標を掲げる。そのために課題となるのが、入館者の目的をよむのすで完結させず、周辺施設の利用につなげることだ。[br] 駅前から約500メートル離れた道の駅くじ・やませ土風館と、よむのすの館長を兼任する市観光物産協会の舘博実事務局長は「両施設の窓口での情報発信はもちろん、企画の同時開催、既存のイベントでの活用で回遊性をつくりたい」と双方向から人の流れを生み出す重要性を強調する。[br] 中心街にある各店舗の魅力向上も不可欠だ。市は本年度から空き店舗改装に最大50万円を補助し、増加傾向にある新規出店をさらに促したい考え。市商工市街地振興課の工藤仁課長は「買い物客が歩いてみたい、見てみたいと思える環境が重要」と民間の協力にも期待を寄せる。[br] よむのすは5日午前10時に開館。同9時40分からセレモニーが行われる。5日に開館する久慈駅前の「よむのす」