衆院任期残り半年 青森県内各政党、臨戦態勢も課題山積

衆院議員の任期が21日で残り半年となった。青森県内の各政党は次期衆院選に向けた臨戦態勢を敷くが、課題は山積している。比例を含む4議席の死守を目指す自民党は、新型コロナウイルスへの対応や「政治とカネ」の問題で国民の不満を解消できず、光明を見い.....
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 衆院議員の任期が21日で残り半年となった。青森県内の各政党は次期衆院選に向けた臨戦態勢を敷くが、課題は山積している。比例を含む4議席の死守を目指す自民党は、新型コロナウイルスへの対応や「政治とカネ」の問題で国民の不満を解消できず、光明を見いだせていない。対する野党はこの機に支持拡大をもくろむが、二つの選挙区で候補者が競合する見込みで、組織力で上回る与党に対抗する道筋を付けられるかは不透明だ。それぞれの懸案事項を払拭(ふっしょく)できるかが、秋までの政治決戦の行方を左右しそうだ。[br][br] 与党にとって支持率浮揚につながると思われた昨年9月の菅義偉氏の首相就任。だが、長男も絡んだ官僚接待問題などで期待を裏切っている状況だ。自民県連幹部は「(逆風は)さらに厳しくなっている。今度の選挙が一番難しい」と危機感を募らせる。[br][br] 態勢を強化するため、県連は2年ぶりとなる定期大会の5月開催を決定。4月17日から大型連休にかけて、青年局主催の40市町村を一巡する街頭活動を実施し、政権与党の実績を訴える考えだ。[br][br] 比例から1区に戦いの場を移す江渡聡徳県連会長(65)は「いつの選挙も与党はたたかれる。粛々といろいろな情報を皆さんに小まめに伝えていく姿勢は変わらない」と強調する。[br][br] ただ、別の県連幹部は新型コロナのワクチン接種について、「後手後手なのは間違いない。まだ医療関係者にすら届いていないのだから当然、批判は出る」と指摘。コロナ対応が衆院選の争点になると推測した。[br][br] 一方、野党で県内組織を有する立憲民主党と共産党は、選挙区での勝利には「候補者の一本化が必要」との認識で一致するが、思惑は交錯している。[br][br] 1区は立民県連代表代行の升田世喜男氏(63)と共産県委員会書記長の齋藤美緒氏(41)が出馬する見通し。2区の立候補予定者は共産三八地区委員会役員の田端深雪氏(63)のみだが、立民県連の田名部匡代共同代表は「できる限り早く擁立したい」と話す。[br][br] 共産幹部は「比例のために複数選挙区での候補擁立は不可欠」と、比例東北現職の高橋千鶴子氏(61)の議席確保を優先する方針。立民幹部は「競合すれば勝てない」と頭を抱える。[br][br] 立民県連共同代表で3区に出馬予定の山内崇氏(65)は「総選挙は政党間の調整が優先される」と述べるにとどめた。[br][br] 共産関係者は今月25日投開票の衆参3選挙に触れ、「共闘の実績を残せれば、県内での流れも加速するだろう」と、調整の本格化に期待を寄せる。だが、両党の政策的な違いをどう擦り合わせるかという課題は棚上げされたままだ。