【コロナワクチン高齢者接種】全国市区町村、7月完了86% 251自治体は見通せず

 高齢者へのワクチン接種完了時期の見込み
 高齢者へのワクチン接種完了時期の見込み
総務、厚生労働両省は12日、希望する高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種を巡り、全市区町村の86%に当たる1490自治体が7月末までに完了する見込みだとする同日時点の調査結果を発表した。菅義偉首相は7月中の完了を目標に掲げるが、14%の.....
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 総務、厚生労働両省は12日、希望する高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種を巡り、全市区町村の86%に当たる1490自治体が7月末までに完了する見込みだとする同日時点の調査結果を発表した。菅義偉首相は7月中の完了を目標に掲げるが、14%の251自治体が間に合わない見通し。このうち66自治体は接種完了が9月以降になるとし、中には10月以降との回答もあった。[br][br] 7月末までに接種を完了できないとした自治体は、主な理由として、接種に当たる医療従事者不足を挙げた。完了できると答えた自治体も「医療従事者の確保が前提」などと条件を付けた。政府は、医師が少ない地域では都道府県が主導して集団接種を実施するなど国や都道府県の関与を強め、自治体を後押しする考えだが、調査結果通りに接種が進むかどうかは見通せない。[br][br] 菅首相は今月7日、7月末完了の自治体が「約千」との報告を受けたと発言したが、その後の調整で自治体側が接種時期を前倒しした形。首相は12日、記者団に「今後も市町村をサポートし、全ての皆さんが一日も早く接種できるように取り組みたい」と述べた。[br][br] 調査は全1741市区町村が対象。7月で完了とした1490自治体の高齢者数は計約3千万人で、全国の高齢者の85%に当たる。8月完了と答えたのは185自治体。都道府県内の全市区町村が7月末までに接種を終えるのは、岩手や京都など17府県だった。青森県は、7月末で終えると回答したのが34自治体、8月中が4自治体、9月以降と回答したのが2自治体だった。[br][br] 総務省担当者は、都市部では集団接種の会場確保が難しく、過疎地では医師不足といった課題があり「地域や自治体の規模ごとに事情が異なる」と説明した。[br][br] 個別の市区町村名は非公表とした。政府関係者は「自治体間の競争をあおるのが目的ではない」としている。[br][br] 総務省は4月、菅首相の指示を受け、武田良太総務相を本部長とする「新型コロナワクチン接種地方支援本部」を設置。自治体側の課題を厚労省に伝えるなど、早期接種に向けた支援に取り組んでいる。 高齢者へのワクチン接種完了時期の見込み