「充実評価」最高Sランク 八戸市民病院救命救急センターが国から認定

厚生労働省の充実段階評価でS評価となった八戸市立市民病院救命救急センターの医師ら。地域との連携の下、積極的な救急医療の提供に努める(同病院提供)
厚生労働省の充実段階評価でS評価となった八戸市立市民病院救命救急センターの医師ら。地域との連携の下、積極的な救急医療の提供に努める(同病院提供)
八戸市立市民病院(今明秀院長)の救命救急センターが、厚生労働省の2020年の「充実段階評価」で最高ランクのS評価に認定された。救急患者の受け入れ実績や設備の充実度に加え、救急救命士の育成や地元消防機関との連携に積極的に取り組むなど、総合力の.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 八戸市立市民病院(今明秀院長)の救命救急センターが、厚生労働省の2020年の「充実段階評価」で最高ランクのS評価に認定された。救急患者の受け入れ実績や設備の充実度に加え、救急救命士の育成や地元消防機関との連携に積極的に取り組むなど、総合力の高さが評価された。東北地方でS評価を受けたのは同病院を含め3病院のみで、青森県内では唯一。同病院救命救急センターの野田頭達也所長は「今後も地域の期待に応えたい」と思いを強くしている。[br][br] 充実段階評価は、全国に設置されている救命救急センターの機能強化や質の向上を促し、全国の救急医療体制のレベルアップを図る目的で1999年に導入された。[br][br] 救急患者の受け入れ数、医師数や設備といった診療体制の充実、地域の関係機関との連携、災害派遣医療チーム「DMAT」の派遣機能などについて、1年間(1~12月)の実績を基に点数化し、S~Cの4段階で評価。20年は全国295カ所に設置されている救命救急センターが対象で、東北地方のS評価は、同病院と東北大病院(宮城県)、福島県立医科大付属病院の3病院だけだった。[br][br] 八戸市立市民病院では、ドクターヘリやドクターカーをいち早く導入し、地元救急隊員らとの連携の下、医師が患者を病院で待つのではなく、患者の元に駆け付ける積極的な救急医療を実践。設備の充実や医師の確保などにも力を入れ、救急患者の受け入れを「断らない」体制を構築してきた。[br][br] さらに、転院調整などを行う専門職員の配置や、救急救命士や医療従事者への教育にも力を入れるなど、地域における救命救急センターとして幅広く活動。こういった取り組みが総合的に評価され、今回のS評価に結び付いた。[br][br] 「一つの項目が秀でているのではなく、1点1点の積み重ね。救命救急センターだけの実績ではなく、病院全体が評価されたものと捉えている」と野田頭所長。コロナ禍が救急体制に影響を及ぼしかねない状況だった時期があったことにも触れ、「感染患者と一般救急の受け入れを両立できるように取り組んでいる。引き続き、重症患者の治療を充実させていきたい」と地域の救急医療のさらなる質の向上に努める考えを強調する。厚生労働省の充実段階評価でS評価となった八戸市立市民病院救命救急センターの医師ら。地域との連携の下、積極的な救急医療の提供に努める(同病院提供)