ソニーグループ1日発足 ゲームや金融を横断管理

 ソニーの歩み
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ソニーは4月1日に社名を変更し「ソニーグループ」が発足する。ソニーは、かつて家電が世界を席巻し、近年はゲームなど娯楽事業の好調が目立つ。ソニーグループは家電とゲーム、半導体、金融、音楽、映画の6事業を横断して管理し、経営資源の配分により事業.....
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 ソニーは4月1日に社名を変更し「ソニーグループ」が発足する。ソニーは、かつて家電が世界を席巻し、近年はゲームなど娯楽事業の好調が目立つ。ソニーグループは家電とゲーム、半導体、金融、音楽、映画の6事業を横断して管理し、経営資源の配分により事業連携を強化する。祖業の家電は子会社「ソニー」が引き継ぐ。[br][br] ソニーは携帯音楽プレーヤー「ウォークマン」など画期的な製品を送り出し、日本の、ものづくりの象徴となってきた。ただ家電の不振で2012年3月期連結純損益が4550億円の巨額赤字に陥り「VAIO(バイオ)」ブランドで知られたパソコン事業売却など経営再建に取り組んできた。20年4~12月期連結決算では、本業のもうけを示す営業利益のうち家電の割合は6分の1程度にとどまる。[br][br] 存在感を増しているのが娯楽事業だ。ゲームはソフト販売や4700万人に達する会員への有料サービスが業績をけん引する。グループ企業が配給に関わるアニメ映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」も大ヒットした。21年3月期は純利益1兆850億円と、通期として初の1兆円超えを見込む。[br][br] 家電で培った技術は映画の映像合成などに活用している。好調な業績とソニーグループ移行に伴う社員の協力に報いるとして、21年春闘では労働組合の要求額を上回る異例の年間一時金(ボーナス)支給を決めた。[br][br] ソニー出身で、テレビ事業などに携わった早稲田大学大学院の長内厚教授(経営学)は、好業績を背景に「家電事業に投資できる今だからこそ、もう一度、消費者の心をつかむ製品を送り出すチャンスだ」と指摘する。 ソニーの歩み