【ネット限定】「ヤングポストafter」対談(紙面未収録含む完全版)

当時の思い出話に花を咲かせる木村アキラさん(左)とことみさん=18日、デーリー東北新聞社
当時の思い出話に花を咲かせる木村アキラさん(左)とことみさん=18日、デーリー東北新聞社
3月30日付本紙に掲載となった第2回「ヤングポストafter」では、特別企画として、少女時代にイラストを投稿していた木村アキラさん(35)=八戸市=と、詩を投稿していたことみさん(46)=同=の対談を収録しました。当時の紙面や切り抜きを手に.....
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 3月30日付本紙に掲載となった第2回「ヤングポストafter」では、特別企画として、少女時代にイラストを投稿していた木村アキラさん(35)=八戸市=と、詩を投稿していたことみさん(46)=同=の対談を収録しました。当時の紙面や切り抜きを手に、ヤングポストへの思いを熱く語ってもらった約2時間。紙面に入らなかった部分も含めた完全版を公開します。(聞き手・ヤングポスト担当 瑞)[br][br] ―投稿を始めたきっかけは。[br][br]木村(以下「木」) 小学4年の時、友人の姉からヤンポスを教えてもらいました。「文字ばかりの新聞にこんな面白いページがあるのか!」と思いました。[br][br]ことみ(以下「こ」) 私は絵を描いていた友人経由で。中学1年の時です。初めて作品が載った時期は定かではないんですが、友人と喜び合ったことは覚えています。[br][br]木 最初は、描いても「恥ずかしくて出せない、でも出したい」のはざまで揺れて、投稿できませんでした。トーン(漫画などに用いられる画材)まで貼っていたのに! 結局、初投稿は中学1年の時でした。ボツになりましたけど…。[br][br]こ 学校の各クラスに投稿している人がいましたよ。投稿してない人もヤンポスを見ていて、作品が載ると「今日載ってたでしょ」と仲間内で話題になりました。[br][br]木 今はPIXIV(会員制投稿サイト)に出している人が多そうですよね。こ インスタグラムも多いですね。[br][br] ―ヤンポスの思い出は。[br][br]木 いつでも投稿できるように、投稿規定をくりぬいて持っていました(笑)[br][br]こ 私もです! 書類を挟める下敷きに入れていました。毎週が「載るか載らないか」の戦い。高校は文芸愛好会に入っていましたが、漫画研究会の友人と競い合うように出していて、火曜が本当に楽しみでした。[br][br]木 仲間がいるっていいですよね。作品がたくさん載る新春ヤンポスもビックイベントでした。毎年受験くらいの気持ちでしたね。[br][br]こ もうヤンポスに恋していた感じです。[br][br]木 紙面に載らないと、投稿した作品ってもう二度と見られないですよね。だから学校に行く前に、コンビニで絵を描いたはがきをコピーしてから投函とうかんいたのですが、いつもコピー機にはがきを置き忘れてしまって…。[br][br]こ えー!木 学校に着いてから思い出して、1日ブルーでした。ちゃんと忘れ物として届いていましたけど。その“1回限り”なのも良いんですよね。[br][br] ―afterについて。[br][br]木 うれしい企画です。憧れの気持ちで投稿していた当時を思い出して懐かしくなりました。[br][br]こ 「載るかな~」ってドキドキしながら過ごした中学の時と同じ気持ちです。木 自分をさらけ出した作品が載るってうれしいですよね。すごい濃いページ。[br][br]こ かっこつけて、背伸びして書きたくなる…。[br][br]木 厨二病再び! 当時投稿していた人はどうしてるんでしょうね。今の作品が見てみたいな。普段の生活が忙しくて描けない人、出せない人もいるんだろうな…。[br][br]こ 年齢を重ねるとね…。でも当時に戻った気持ちで楽しんで書いて、投稿してほしいですよね。[br][br] ―現在、投稿数が減っている。[br][br]木 完成させて投稿するだけでもすごいこと。もっと出せばいいのにと思います。今の子は消極的?[br][br]こ 仲間がいないのかな。1人だと続かないのかも。私は共感してもらいたいという思いがありましたし、自己満足だったかもしれないけれど、「紙面に載る=認められた」って思っていました。今はそういう感覚はないのかな。描(書)いて終わりというか。[br][br]木 もったいないですね。投稿するために色塗りに悩んだり、文字数を考えたり。そういう面白さがあるんですが…。描いても、その次のアクション(発表や投稿)が分からないのかもしれない…。ヤンポスに載るのってすごい憧れがあったんだけどな。[br][br]こ 1回載れば楽しさが分かると思います。その1歩目があれば…。あとはイラストに添える文字量も減った気がしますね。[br][br]木 昔は文字をたくさん書き込んでましたよね。絵の上に半透明のテープを貼って、その上に文字を書いたりとか。みんなまねしていました。[br][br] ―ヤングポスト世代へメッセージを。[br][br]木 今の学生さんも、絵が上手です。毎週楽しみに紙面を見ているので投稿してほしい。ぜひ見たい![br][br]こ 自分の気持ちを表現できる場。文字離れもあるけれど、投稿への第一歩を踏みだしてほしいです。[br][br]木 昔は紙面の争奪戦でした。だからこそヤンポスに掲載される価値が大きかった。[br][br]こ ボツになっては焦っていましたよね。「次こそは!」という闘争心もありました。木 投稿数の多さによって、紙面の熱さも変わると思います。投稿数が増えて、「載らなくて絶望する」体験も味わってほしいですね(笑)。当時の思い出話に花を咲かせる木村アキラさん(左)とことみさん=18日、デーリー東北新聞社