【震災10年】今なお続く余震 「100年超」との見方も

 東日本大震災後10年間の地震の震源
 東日本大震災後10年間の地震の震源
2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は、国内の観測史上最大となるマグニチュード(M)9・0の超巨大地震だった。余震は10年たった今も起きており、2月13日には福島県沖でM7・3が起きた。専門家からは「100年続く」との見方も出て.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 2011年の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は、国内の観測史上最大となるマグニチュード(M)9・0の超巨大地震だった。余震は10年たった今も起きており、2月13日には福島県沖でM7・3が起きた。専門家からは「100年続く」との見方も出ており、影響は長引きそうだ。[br][br] 東日本大震災は、東北地方が載る陸のプレートと、その下に沈み込む太平洋プレートの境界である日本海溝で起きた「プレート間地震」だった。政府の地震調査委員会によれば、震源域は岩手県沖南部―茨城県沖の長さ400キロ以上、幅約200キロに及んでおり、最大で50メートル以上ずれたと推定される。[br][br] 同じ地域の超巨大地震は869年の貞観地震など、過去3千年の間に5回起きているとされる。いずれも沿岸に津波で運ばれた砂などの痕跡が残っており、大きな津波を伴う地震だった可能性がある。[br][br] 遠田晋次東北大教授(地震地質学)によると、東日本大震災は震源域が極めて広いため一部はひずみのたまり方が遅く、余震が100年以上続く地域もあるとみられる。[br][br] 余震が発生する領域は南北500キロと考えられているが、中には元々地震が活発に起きていた場所も含まれる。余震とそれ以外を見分ける判断は難しく、言葉のイメージが過小評価を招きかねないとの見方もあり、気象庁は「余震」との発表をやめることも検討中だ。[br][br] 津波は海底が大きく変形することで発生するため、余震であっても震源が比較的浅い地下だと高い津波が生じうる。[br][br] 2月13日の余震の震源は約55キロと深かったが、地震調査委の平田直ひらたなおし委員長(東京大名誉教授)は「ぎりぎりだった。震源がもう少し浅く、地震の規模が大きければ、大きな津波が起きただろう」と警戒を呼び掛けた。 東日本大震災後10年間の地震の震源