学生・企業とも手探り続く コロナ2年目の就活スタート

 2022年卒業予定大学生の就職活動の日程
 2022年卒業予定大学生の就職活動の日程
2022年に卒業する大学生・大学院生らの新卒採用の会社説明会が1日に解禁され、就職活動が本格的に始まった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全国的には学生優位の「売り手市場」が途絶えたとの見方もあるが、北奥羽地方の企業は特定業種を除いて採.....
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 2022年に卒業する大学生・大学院生らの新卒採用の会社説明会が1日に解禁され、就職活動が本格的に始まった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全国的には学生優位の「売り手市場」が途絶えたとの見方もあるが、北奥羽地方の企業は特定業種を除いて採用意欲を維持しているようだ。一方、コロナ禍の就活は非対面のオンライン化が主流になり、企業側も学生側も制約の中で手探り状態が続く。従来のセオリーは様変わりし、双方が“コロナ2年目”の採用と就活の在り方を模索している。[br][br] 昨年の会社説明会シーズンはコロナ禍が直撃して全国的に中止が相次いだが、22年卒の就活ではインターンシップの段階からオンライン化が急速に進んだ。[br][br] 青森県内の大学なども、解禁初日からオンラインによる会社説明会を開催。八戸高専の説明会には例年並みの約160社がリモートで参加し、大きなトラブルなく終了したという。[br][br] 例年、建設や製造、情報通信業などの求人が多い八戸工業大も同日からオンライン説明会を開始。就職課の担当者は「今年も技術系企業や地元企業からは、例年と変わらない水準の求人がありそうだ」と話す。[br][br] 22年卒の大学生らの新卒市場を巡っては、コロナ禍のダメージが大きい飲食や宿泊、交通、観光産業などで全国的に採用を減らす動きが広がる。ただ、近年の人手不足を背景に、継続した新卒採用に取り組んできた地元企業は、引き続き採用意欲が高い傾向にある。[br][br] 総合人材サービス大手「マイナビ」(東京)の青森支社によると、同社と取引関係にある県内企業で採用を中止、縮小するのは全体の1割程度にとどまる。堀内翔平支社長は「一部業種は厳しいが、新卒全体としてはそれほどの影響はないだろう」とし、売り手市場が続くとの見方を示す。[br][br] 電子部品の原材料となる微細合金粉末を製造するエプソンアトミックス(八戸市)は、例年より多い採用枠を予定。事業管理部の白鳥達也課長は「学校関係の説明会はオンラインが増えたが、ウェブ対応に加えて会社見学会も開催したい。学生に会社の雰囲気を知ってもらうことが就職後の定着にもつながる」と語る。[br][br] 学生はコロナ禍による変化に戸惑いながら就活に臨んでいる。八戸学院大3年の女子学生(21)は「今年は入り口をあまり絞らず、できる限りエントリーして内定をもらえるように頑張りたい」と意気込んだ。[br][br] 一方、昨年は大半が中止に追い込まれた対面での合同説明会は、就職情報会社などが一転して開催。東京や名古屋、大阪などの主要都市で行われ、千葉市の幕張メッセではリクルートキャリアが人数制限を設けて実施した。マイナビは約500社以上が参加する大規模な説明会を配信した。[br][br] 政府が日程ルールを主導するのは21年卒に続き2年目。3月1日から会社説明会、6月1日から面接などの選考活動、10月1日に内定解禁と定めているが、既に選考を開始する企業もあり形骸化が指摘されている。 2022年卒業予定大学生の就職活動の日程