東通原発審査会合「横浜断層」議論開始 東北電、新たに「東傾斜」考慮

原子力規制委員会は5日、東北電力東通原発(東通村)の審査会合を開き、耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)を定める上で焦点となる「横浜断層」に関して議論を始めた。東北電は新たに、従来は西傾斜と想定していた同断層を巡り、不確かさを考慮し.....
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 原子力規制委員会は5日、東北電力東通原発(東通村)の審査会合を開き、耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)を定める上で焦点となる「横浜断層」に関して議論を始めた。東北電は新たに、従来は西傾斜と想定していた同断層を巡り、不確かさを考慮して東傾斜も評価に加える方針を示した。[br][br] 同断層は長さ約15・4キロの活断層で、敷地西方の陸地を陸奥湾沿いに南北に走る。東北電が600ガルとしている地震動が妥当かどうかを検討する上で「最大のヤマ場」(原子力規制庁幹部)に差し掛かった。[br][br] 東北電は同断層について、震源として考慮する活断層の中で最も影響があると見込む。同断層の傾斜に東向きを考慮すると、断層が敷地下まで延びる格好になり、東北電の試算では西傾斜より地震動を高めに設定する必要性も出てくる。[br][br] 一方、東傾斜は地質調査で実際に確認された特徴ではないため、会合で規制委側は「本来は調査結果に基づいて形状などを決める。通常のやり方と異なり、慎重な判断をしていきたい」との考えを示した。[br][br] 規制庁の大浅田薫安全規制管理官は会合後、「不確かさをどう取っていくのか。正解がある世界ではないので、結構(時間がかかる)議論になる可能性もある」と述べた。