青森県重宝、新たに舞楽面と鰐口を指定/南部町「斗賀の霊現堂」にゆかり

県重宝(彫刻)に指定された木造舞楽面の一つ、還城楽(げんじょうらく)(青森県教委提供)
県重宝(彫刻)に指定された木造舞楽面の一つ、還城楽(げんじょうらく)(青森県教委提供)
青森県教委は13日、南部町斗賀神社内のお堂「斗賀の霊現堂」の舞楽で使われていたとされる木造舞楽面11面、猿楽面1面と龍頭4点を県重宝(彫刻)に、霊現堂で使用されていた「鰐口」一口を県重宝(工芸品)にそれぞれ指定した。現在は全て青森市の県立郷.....
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 青森県教委は13日、南部町斗賀神社内のお堂「斗賀の霊現堂」の舞楽で使われていたとされる木造舞楽面11面、猿楽面1面と龍頭4点を県重宝(彫刻)に、霊現堂で使用されていた「鰐口」一口を県重宝(工芸品)にそれぞれ指定した。現在は全て青森市の県立郷土館で保管されている。2件の登録により、県重宝は計155件になった。[br][br] 県教委文化財保護課によると、舞楽面は14~16世紀に作られたとされる。11面がそろっているのは県内最多の点数。龍頭は、舞台の4隅に立てた棒の上に取り付けて使用するもので、4点が全て残っているのは全国でも2例目。雅楽の地方への広がりを考える上で貴重という。[br][br] 鰐口は仏堂などの入り口につるし、綱でたたいて鳴らすもの。南北朝時代の14世紀に作られたもので、直径約43センチ。これまで県内で見つかった鰐口の中では最古で最も大きいという。[br][br] 一方、1984年に県有形民俗文化財に指定された「南部地方の紡織用具及び麻布」計520点について、2020年末に所在が県外へ移ったことから、指定を解除した。[br][br] 江戸時代末期から昭和初期に南部地方で製作、使用されていた機織り道具や布を青森市在住の男性が収集したもので、保管場所の都合が付かなくなったため、愛知県に住む民俗学者安間信裕氏に無償で譲渡した。[br][br] 今後は大学や博物館と連携した研究や展示に活用されるという。県重宝(彫刻)に指定された木造舞楽面の一つ、還城楽(げんじょうらく)(青森県教委提供)