「八戸麦酒」来春にも初出荷 カネク醸造、南郷地区で準備着々

発酵タンクなどの設置作業が進む「八戸麦酒 南郷醸造所」=22日、八戸市南郷
発酵タンクなどの設置作業が進む「八戸麦酒 南郷醸造所」=22日、八戸市南郷
八戸のクラフトビール造りを計画している「カネク醸造」(八戸市)は、旧南郷地区給食センターの建物を再活用して醸造所を開設し、改修や各種設備の設置作業を進めている。クラフトビールのブランド名は「八戸麦酒(ビール)」に決定。来年3月までに酒類製造.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 八戸のクラフトビール造りを計画している「カネク醸造」(八戸市)は、旧南郷地区給食センターの建物を再活用して醸造所を開設し、改修や各種設備の設置作業を進めている。クラフトビールのブランド名は「八戸麦酒(ビール)」に決定。来年3月までに酒類製造免許を取得してビールの仕込みに入り、早ければ4月の初出荷を目指す。山形琢一社長は「地元の資源を活用し、地域に根付いた面白いビールを造っていきたい」と意気込んでいる。[br][br] 同社によると、今年9月に行われた市の一般競争入札で、旧南郷地区給食センターの土地と平屋の建物を落札。「八戸麦酒 南郷醸造所」として10月から改修に入り、醸造スペースや冷蔵室、事務所などへのリニューアルを進めている。[br][br] 醸造スペースには、発酵タンクやビールの瓶詰め機械などの各種設備を導入。発酵タンクの総容量は約4万7千リットルに上る。[br][br] クラフトビールの仕込み作業は、麦芽を糖化させてろ過、煮沸、急冷した後、発酵タンクに入れるのが主な流れ。工程中にホップなどを加える。発酵終了後、貯酒タンクに移して熟成させながら二酸化炭素を溶かし、瓶詰め後にも冷蔵室で熟成させる。仕込み期間は約1カ月を要するという。[br][br] 今後、同社は酒造免許の取得を目指しつつ、年明けからは水を用いて醸造方法の模擬実験に着手。順調に進めば、来年4月にも初出荷となる見込みだ。八戸麦酒はフルーティーな香りを特徴とし、南郷産のブルーベリーなどを使ったフルーツビールも製造する予定。[br][br] 当面は山形社長ら3人でビール造りに当たる。山形社長は「新型コロナウイルスの影響を踏まえ、まずは小売店向けに展開したい。将来的には従業員を地元で雇用できれば」と語った。[br][br] 小倉翔太取締役は「地元の方にクラフトビールのファンになってもらい、地域にその文化が広がっていけばいい」と期待を込めた。発酵タンクなどの設置作業が進む「八戸麦酒 南郷醸造所」=22日、八戸市南郷