【MOX工場合格】規制委委員長「プルトニウムは速やかに加工を」

 記者会見する原子力規制委員会の更田豊志委員長=9日午後、東京都港区
 記者会見する原子力規制委員会の更田豊志委員長=9日午後、東京都港区
原子力規制委員会の更田豊志委員長は9日の定例会見で、新規制基準の審査に正式合格したMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料加工工場について、「(再処理工場で)プルトニウムが生産されたら速やかにMOX燃料に加工することが必要だ」と強調した.....
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 原子力規制委員会の更田豊志委員長は9日の定例会見で、新規制基準の審査に正式合格したMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料加工工場について、「(再処理工場で)プルトニウムが生産されたら速やかにMOX燃料に加工することが必要だ」と強調した。事業者の日本原燃に対し、生産物を滞留させないよう求めた格好だ。[br][br] MOX工場は、同じ六ケ所村の敷地内にある再処理工場で使用済み核燃料から取り出したプルトニウムなどの粉末を、原発で使用する燃料に加工する施設。[br][br] 一方、MOX燃料で発電するプルサーマル導入原発で再稼働したのは4基にとどまり、過去に電気事業連合会が示した「16~18基」の目標にはほど遠い。使い終わったMOX燃料の取り扱いも不透明なままだ。 更田氏は会見で、プルトニウム粉末を燃料に加工することで安全性や核拡散への抵抗性が高まるとし、「両工場の運用はきちんとハーモナイズ(調和)してほしい」と求めた。[br][br] 燃料利用のめどがたっていないことには「規制当局が(事業の)正当化の議論に踏み込むことは危険」と明言を避けた。[br][br] その上で、「MOX燃料は劣化する。加工後は速やかに使った方が本当はいい」と指摘。「事業者は再処理量、MOX燃料の加工量と消費量のバランスについて、しっかり計画を立てることが望ましい」と注文を付けた。 記者会見する原子力規制委員会の更田豊志委員長=9日午後、東京都港区