MOX工場が正式合格 申請から6年11カ月

MOX燃料加工工場の審査書を決定した定例会合。中央奥は更田豊志委員長=9日、東京都内
MOX燃料加工工場の審査書を決定した定例会合。中央奥は更田豊志委員長=9日、東京都内
原子力規制委員会は9日の定例会合で、六ケ所村で建設中のMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料加工工場が新規制基準に適合していると認める「審査書」を全会一致で決定した。同工場は申請から6年11カ月を経て審査に正式合格した。 安全対策工事.....
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 原子力規制委員会は9日の定例会合で、六ケ所村で建設中のMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料加工工場が新規制基準に適合していると認める「審査書」を全会一致で決定した。同工場は申請から6年11カ月を経て審査に正式合格した。[br][br] 安全対策工事に向けた設計認可(設工認)審査などを控える日本原燃は、2022年度上期とするMOX工場の完成目標を2年程度延期する方向で調整している。7月に合格した使用済み核燃料再処理工場(六ケ所村)も予定する22年度上期に完成するか見通せず、両工場が中核を担う国の核燃料サイクル政策には不透明感が付きまとう。[br][br] これまでの審査で規制委は、MOX粉末を扱う密閉装置(グローブボックス)での火災を発端とした重大事故対策などについて確認。10月に事実上の合格に当たる「審査書案」を取りまとめ、約30日間のパブリックコメント(意見公募)を進めてきた。[br][br] 原子力規制庁によると、寄せられた545件の意見には原燃の技術的能力やサイクル政策を疑問視する内容が目立った。また、意見聴取した経済産業相は「許可することに異存はない」と回答した。[br][br] 規制庁がこの日示した審査書に異論は出ず、更田豊志委員長を含む5人の委員が了承。更田氏は会合後の会見で「建設に長期間を経ているので(原燃は)竣工(しゅんこう)まで段階ごとに注意深く進めてほしい」と求めた。[br][br] 正式合格を受け、原燃は「安全を最優先に建設工事を進め、社員やグループ会社、協力会社が一丸となって竣工に向けて取り組む」とのコメントを出した。MOX燃料加工工場の審査書を決定した定例会合。中央奥は更田豊志委員長=9日、東京都内