産直施設 コロナ下で存在感 近場観光人気、新鮮野菜や果物安く

近場を回る観光客や新鮮な農産物を求める買い物客が訪れている産直施設=9月下旬、八戸市の道の駅なんごう
近場を回る観光客や新鮮な農産物を求める買い物客が訪れている産直施設=9月下旬、八戸市の道の駅なんごう
新型コロナウイルス感染への警戒感が続く中、青森県三八地域で、農産物直売所の存在感が高まっている。感染予防の観点から遠出を控え、近場で観光を楽しむ人が増えてきたことを反映し、8月以降の売り上げが前年を上回る施設もある。天候不順で野菜が高騰した.....
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 新型コロナウイルス感染への警戒感が続く中、青森県三八地域で、農産物直売所の存在感が高まっている。感染予防の観点から遠出を控え、近場で観光を楽しむ人が増えてきたことを反映し、8月以降の売り上げが前年を上回る施設もある。天候不順で野菜が高騰したことも重なって、「新鮮な野菜や果物を安く買える」と、産直の魅力が再認識されているようだ。各店は感染防止対策に気を配りつつ、外出自粛で落ち込んだ客足が戻ることを期待している。[br] 9月19~22日の4連休中、三戸町の「道の駅さんのへ」に隣接する産直施設「SAN・SUN産直ひろば」は、来店客が店に入り切れないほどの盛況となった。施設運営団体の代表者によると、駐車場が満杯となり、国道4号まで渋滞となった日も。4連休中の売り上げは前年を約13%上回った。[br] 南部町の「名川チェリーセンター」も、お盆以降、客足が戻ってきた。外出自粛の影響で2~7月は客足が伸びず、売り上げが2割減となった月もあったが、8月は3%増と前年並みに回復。4連休も混雑し、担当者は「彼岸の供物や花を買い求める人で、レジ待ちの行列が店の外まで続いていた」と、にぎわいの回復を喜んだ。[br] 八戸市南郷の「道の駅なんごう」の産直も、前年度を下回り続けていた来場者数が、8月でプラスに転じた。指定管理者・なんごうプラザの米内祐逸支配人は、「緊急事態宣言が発令されていた時期はガラガラだったが、最近は回復傾向。近場の人が来てくれている印象で、改めて良さを見直してくれたのかも」と胸をなで下ろした。[br] 9月下旬、夫と店を訪れていた同市市川町の40代女性は、「遠くに旅行に行けない代わりに、休日は近場の産直巡りをしている。その土地ごとに特色があり、旬の野菜や果物を安く買えるのがうれしい。これからも感染対策をしながら楽しみたい」と笑顔。[br] 同市鮫町の磯島はぎ子さん(60)も「今年は特にスーパーの野菜が高かった。新鮮で安い野菜や果物がある産直は助かる」と話し、リンゴやピーマンなどを買い求めていた。近場を回る観光客や新鮮な農産物を求める買い物客が訪れている産直施設=9月下旬、八戸市の道の駅なんごう