新郷「郷のきみ」シンガポールで好評

本年度からシンガポールへの出荷が始まった「郷のきみ」。凝縮された甘みが特長で、現地でも高い評価を得ている(写真はコラージュ)
本年度からシンガポールへの出荷が始まった「郷のきみ」。凝縮された甘みが特長で、現地でも高い評価を得ている(写真はコラージュ)
新郷村特産のトウモロコシ「郷(さと)のきみ」が、本年度からシンガポールに出荷され、現地のレストランなどで好評を博している。他のトウモロコシに比べて糖度が高く、凝縮された甘みが特長で、食味を評価する声が聞かれる。本年度の収穫は既に終了したが、.....
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新郷村特産のトウモロコシ「郷(さと)のきみ」が、本年度からシンガポールに出荷され、現地のレストランなどで好評を博している。他のトウモロコシに比べて糖度が高く、凝縮された甘みが特長で、食味を評価する声が聞かれる。本年度の収穫は既に終了したが、同国の輸入業者が来年度から他の国での販売も検討しており、村や生産者団体は今後、新たな栽培農家を募り、収量を増やしたい考えだ。[br][br] シンガポールへの輸出を手掛けるのは、沖縄県の商社「萌(きざす)」。八戸市で生鮮食品スーパーを展開する「やまはる」が、現地の輸入業者から「生産のストーリーが見える青森産の野菜を仕入れたい」との依頼を受けたのがきっかけで、8月末から郷のきみと階上町産のフルーツトマト「極味トマト」の出荷を開始。今年は郷のきみ約400本、極味トマト約50パックを発送した。[br][br] 郷のきみは、昼夜の寒暖差が大きい環境で栽培されるため、フルーツのような強い甘みが引き出される。2010年ごろから村の特産品開発の一環で栽培が始まり、収穫シーズンは八戸市内の一部小売店やインターネットサイト、村内外のイベントなどで販売されている。[br][br] やまはるの担当者によると、シンガポールでは外食事業者向けの電子商取引(EC)サイトで取引され、レストランなどで提供されている。販売価格は5本入りで約3200円で、店側からは「甘みに驚いた」「これまで食べた中で最高の味」などと評判だという。来年度以降は、シンガポールの輸入業者が他国でも販売を始める方針だ。[br][br] 一方、郷のきみを作付けしている農家は、村農業後継者の会きみ部会に所属する4戸にとどまり、生産量が少ないのが現状。三八地域の小売店などからの引き合いも強まっており、今後は生産体制の強化が課題となる。[br][br] 開発時から生産に携わる同村の滝沢和雄さんは「今年は小売店からの注文も多かったので、来年以降は栽培人数や面積を増やしていきたい」と強調。村の担当者は「郷のきみは高齢者や若手農家でも比較的栽培しやすい作物で、今後も新たな生産者を募っていく」との考えを示した。本年度からシンガポールへの出荷が始まった「郷のきみ」。凝縮された甘みが特長で、現地でも高い評価を得ている(写真はコラージュ)