会議は時短、書面議決 コロナ対策に腐心/青森県内企業・団体

八戸商店街連盟の定時総会では、換気を徹底したほか、参加者同士の距離を離すなど対策を講じた=八戸市、4月下旬
八戸商店街連盟の定時総会では、換気を徹底したほか、参加者同士の距離を離すなど対策を講じた=八戸市、4月下旬
新型コロナウイルスで、青森県内では各種団体が年度当初に予定していた定時総会や会議を通常開催できないといった影響が出ている。クラスター(感染者集団)を発生させる密閉、密集、密接の「3密」になりやすいため、会議の時間短縮や書面議決を行うなどの対.....
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 新型コロナウイルスで、青森県内では各種団体が年度当初に予定していた定時総会や会議を通常開催できないといった影響が出ている。クラスター(感染者集団)を発生させる密閉、密集、密接の「3密」になりやすいため、会議の時間短縮や書面議決を行うなどの対策を実施。一方、これからピークを迎える株主総会ではインターネットを活用し、オンラインで権利行使する株主も多くなる見通しだ。新型ウイルスの収束が見通せない中、企業や各団体は感染リスクの低減に腐心している。[br] 例年、4~5月は商工関係や文化関係など、多くの団体が1年間の事業計画を決めたり、前年度の事業内容を承認したりする定時総会を開く。ただ、今年は新型ウイルスの影響で状況が一変。会議自体の中止や延期を決めたほか、人の密集を避ける対策を迫られた。[br] 4月末に八戸商工会館で総会を開いた八戸商店街連盟(類家徳昌会長)は時間短縮のため、例年は別々に行っている理事会と定時総会を同時に実施した。全員がマスクを着用し、室内の換気と消毒を徹底。出席者同士の間隔を取るなど飛沫(ひまつ)感染の防止に努め、例年より早く30分ほどで会議を終えた。同連盟の事務局を務める八戸商工会議所の担当者は「事務局側の説明も簡潔にするなど時間を短縮し、感染リスク防止に力を入れた」と話した。[br] 八戸港国際物流拠点化推進協議会(会長・小林眞八戸市長)は実施予定だった会合の開催を取りやめた。会員に議案書を送付して同意、不同意を確認する書面議決を実施し、本年度の事業計画を決めた。[br] 6月にピークを迎える各社の株主総会にも影響を与えそうだ。中でも上場企業は出席者も多く、青森県内の金融機関も神経をとがらせる。[br] 6月下旬に青森市の本店会議室で開催を予定する青森銀行は、出席者全員にマスク着用を呼び掛け、室内の消毒と換気を徹底。出席者同士の席のスペースを空けるなど対策を練る。2019年の出席者は275人だったが、「人混みを避ける株主もいる」(同行広報室)との見方から、今年は会場を訪れず、オンラインで権利行使をする株主も一定数いるとみられる。同室は「できるだけの対策を講じていく」とした。[br] 19年に339人の出席があったみちのく銀行も6月下旬に本店会議室で開催を予定。マスク着用と検温のほか、時間短縮も視野に入れる。同行でもネットによるオンラインでの権利行使が可能で、同行広報室は「感染リスクの軽減に努めたい」と強調する。八戸商店街連盟の定時総会では、換気を徹底したほか、参加者同士の距離を離すなど対策を講じた=八戸市、4月下旬