天鐘(4月12日)

読者からご指摘を頂戴することがある。誤字・脱字は申し開きのしようもない。年配の方からは、文字が小さいとの注文もいただく。加えて多いのが「カタカナの意味が分からない」との困惑である▼世の中に氾濫する「カタカナ語」。見慣れない言葉には注釈をつけ.....
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 読者からご指摘を頂戴することがある。誤字・脱字は申し開きのしようもない。年配の方からは、文字が小さいとの注文もいただく。加えて多いのが「カタカナの意味が分からない」との困惑である▼世の中に氾濫する「カタカナ語」。見慣れない言葉には注釈をつける、もしくは日本語で書き換える。文章の理解度に関わるので、常に心掛けている。それでも一般的なのか特殊なのか、判断に迷うことは少なくない▼近年、記事に登場することが多い「インバウンド」。訪日外国人客のことを指す。「外から入ってくる」という意味から派生しており、近からず遠からずではあるが。難解なカタカナが並ぶ役所の公文書も表記の見直しが進んでいる▼スマホも当初は謎の商品だった。紙面は「パソコンソフトが作動する多機能端末」と伝えた。コンビニは「最寄り性の強い、食料品を中心にした便利店」。その説明に苦笑いするほど、両者は今や生活に欠かせない▼パンデミック(世界的大流行)オーバーシュート(爆発的患者急増)ロックダウン(都市封鎖)…。青森県内でもクラスター(感染者集団)が発生した。定着してほしくない言葉ばかりだ▼「セルフ・エフィカシー」とは日本語で「自己効力感」。苦境を乗り越えるために自分を信じる力である。困難な現状を直視しつつ、平常心と自己規制を保ちたい。他人への思いやりも忘れずに。