新型コロナ対策に92億円 青森県が補正予算案

政府の新型コロナウイルス感染症に関する緊急対策第2弾の決定を受け、青森県は18日、総額92億4691万円の2019、20年度補正予算案を発表した。国庫補助を活用し、感染拡大防止に関する資機材や体制の整備、学校の臨時休業などに対応する。県費単.....
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 政府の新型コロナウイルス感染症に関する緊急対策第2弾の決定を受け、青森県は18日、総額92億4691万円の2019、20年度補正予算案を発表した。国庫補助を活用し、感染拡大防止に関する資機材や体制の整備、学校の臨時休業などに対応する。県費単独事業では、中小企業の資金繰り対策や農業者の労働力確保策などを盛り込み、影響拡大が懸念される地域経済を下支えする。また、財源確保のため、16年度以来となる財政調整基金の取り崩しを行う。[br] 補正予算案の柱は、▽感染拡大防止策と医療提供体制の整備(事業費総額5億5755万円)▽学校の臨時休業に伴って生じる課題への対応(2億5523万円)▽事業活動の縮小や雇用への対応(84億3412万円)―の3本。[br] 感染拡大防止に向け、介護、障害者施設や保育所など各種施設が消毒液、空気清浄機といった備品を購入する費用を支援するほか、入院医療機関に対しては人工呼吸器などの設備充実、入院病床確保を後押しする。24時間対応の相談窓口も設置する。[br] 経済対策としては、県が貸し付け原資の一部を金融機関に預託することで通常よりも低金利となる融資制度「県特別保証融資制度」の融資対象に、同ウイルスの影響を受けている中小企業を追加。79億3千万円を計上して融資枠の一つ「経営安定化サポート資金・災害枠」を拡大し、関連保証料も軽減する。[br] また、入国制限措置で外国人労働者を確保できない農業者を支援するため、県内の自宅待機者とのマッチング事業を展開する。[br] 休校措置や観光需要減で利用者が減少している青い森鉄道に対しては、19年度補正で線路利用料の減免を実施。対応する予算として7897万円を盛った。[br] 三村申吾知事は同日の記者会見で、今回の補正について「感染予防、万が一への対応、経済への姿勢の示し方(を意識した)。特に経済の動きが厳しくなっており、資金繰りの支援が重要だ」と強調した。[br] 県は同日の県議会定例会本会議に関連予算案5件を追加提案した。今回の補正に伴い、19年度一般会計予算総額は6854億2744万円(前年同期比3・2%増)、20年度一般会計当初予算案総額は6903億8923万円(3・8%増)となる。財政調整基金の取り崩し額は6億6715万円。