【新型肺炎】高校受験間近、受験生は困惑

休校中も営業することを決めた「根城学習塾」=28日、八戸市根城9丁目
休校中も営業することを決めた「根城学習塾」=28日、八戸市根城9丁目
「受験に向けて追い込みの時期なのに」「面接練習ができずに不安」―。新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、青森県内の小中学校などが3月初旬から休校になることが決まった28日、県立高校の入試(3月10日)を間近に控えた中学3年生や保護者らには動揺.....
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 「受験に向けて追い込みの時期なのに」「面接練習ができずに不安」―。新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、青森県内の小中学校などが3月初旬から休校になることが決まった28日、県立高校の入試(3月10日)を間近に控えた中学3年生や保護者らには動揺が広がった。八戸市内の学習塾では受験生をサポートする動きもあるが、受験生はラストスパートの大事な時期に学校での授業機会を奪われ、戸惑いも。感染拡大を防ぐ緊急措置に一定の理解を示す声もあるものの、受験生に影響が出ている。[br] 県教委は、3月10日の県立高校入試と同月19日の再募集試験を予定通り実施する方針。面接の時間を短縮するなど、具体的な対応については検討中だ。県内で多数の感染者が発生した場合は、日程を見直す可能性もあるが、現時点では合格発表も例年通り、各学校での掲示とホームページで公開するという。[br] 28日午後7時すぎ。八戸市根城9丁目の「根城学習塾」では、受験を間近に控えた中学3年生が塾講師の授業を真剣な表情で受けていた。八戸市立第二中の女子生徒(15)は「教科書の内容は終わり、今はプリント反復学習が中心。休校になると気軽に相談できる先生や友人と会えなくなる」と困惑した様子。県立八戸西高スポーツ科学科を受験するという市立明治中の男子生徒(15)は「学校が休校になると、バスケットボールの実技練習ができない」と不安を口にした。[br] 「面接練習ができないのはとても不安」と口にするのは、同市下長2丁目の学習塾「勉強ナビ下長校」に通う市立小中野中の男子生徒(15)。「感染拡大を防ぐために休校にするのは仕方ない」と一斉休校に理解を示しつつ、「友人と励まし合って試験に備えてきたので精神的につらい」と戸惑いを隠せない様子だった。[br] 受験生を持つ保護者も複雑だ。県立高校を受験予定の娘(15)を持つ同市内の父親(49)は「突然のことで驚いているが、全国の状況を見るとやむを得ない。ただ、卒業式も簡略になるのでかわいそう」とため息。別の県立高校を受験する息子(15)を持つ母親(48)は「アルコール消毒など考えられる対策はしているが、予定通り試験が行われるのかも心配」と話した。[br] 一斉休校を受け、市内の学習塾では、高校入試日まで中学3年生を積極的に受け入れ、指導に当たる動きが目立つ。根城学習塾塾長の佐々木康信さん(44)は「子どもたちの預け先に不安を抱く保護者は多い。塾としてできることはしたい」と強調した。休校中も営業することを決めた「根城学習塾」=28日、八戸市根城9丁目