焼山地区に駐車場新設へ 広域交通拠点を整備/十和田市

奥入瀬渓流沿いを通る国道102号の迂回(うかい)路として整備される「奥入瀬(青ぶな山)バイパス」の開通を見据え、十和田市は焼山地区に駐車場用地として約3万平方メートルを先行取得し、広域交通の拠点整備に向けて動きだす。開通後の国道102号は環.....
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 奥入瀬渓流沿いを通る国道102号の迂回(うかい)路として整備される「奥入瀬(青ぶな山)バイパス」の開通を見据え、十和田市は焼山地区に駐車場用地として約3万平方メートルを先行取得し、広域交通の拠点整備に向けて動きだす。開通後の国道102号は環境保全と観光振興の両立を目指し、交通規制が導入される見込み。市は来訪するマイカーや観光バスなどを“受け止める”駐車場を新設することで、十和田八幡平国立公園の玄関口である焼山地区の拠点性を高めたい考えだ。[br] 市が取得する土地は、焼山駐車場の西側にある東北電力(仙台市)が所有する3万739平方メートル。価格は3689万円で、土地開発基金を活用。市は26日開会の市議会定例会に財産の取得に関する議案を提出する。[br] 有識者で組織する奥入瀬渓流利活用検討委員会(委員長・石田東生筑波大名誉教授)は2018年6月、バイパス開通後の奥入瀬、十和田湖地域の目指す姿や、その達成に向けた戦略を示した「奥入瀬ビジョン」を策定した。[br] その中で焼山地区は、▽奥入瀬渓流の交通・観光拠点として整備▽渓流散策のエントランス(入り口)機能を備えた場所として自然に触れ合う空間▽アクティビティ(遊び・体験)、湯治、リゾート、眺望を楽しむ―との基本的な考え方や具体例が挙がっていた。[br] 焼山地区にある既存の駐車場の収容台数は250台で、普段は満車になることはほとんどない。一方、毎年秋の紅葉時期に合わせたマイカー規制の際には、休日や好天時に利用率が100%を超える場合があった。[br] 今回の用地取得について、同市の本宿貴一農林商工部長は「バイパスの開通により、一帯の観光は大きく変わる。絶好の機会であり後押ししていく」と前向きに語った。[br] 焼山地区活性化事業を展開する市は20年度、ガイドの拠点とする奥入瀬渓流館の改修工事を実施。奥入瀬渓流温泉スキー場(十和田湖温泉スキー場から改称)については、頂上の眺望を改善するため、立ち木の伐採などに取り組む意向だ。