時評(2月16日)

青森県南地方で盛んなアイスホッケーがシーズン終盤を迎えている。中高生の主要な全国大会で県勢の勝利は1。地元開催の国体冬季大会では成年、少年がともに8強止まり。アジアリーグの東北フリーブレイズはプレーオフにすら進めなかった。「氷都・八戸」を代.....
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 青森県南地方で盛んなアイスホッケーがシーズン終盤を迎えている。中高生の主要な全国大会で県勢の勝利は1。地元開催の国体冬季大会では成年、少年がともに8強止まり。アジアリーグの東北フリーブレイズはプレーオフにすら進めなかった。「氷都・八戸」を代表するチームとしては、さみしい成績だと言わざるを得ない。[br] 主要大会の皮切りとなった先月の全国中学校大会(苫小牧市)。県勢は八戸合同、湊の2チームが挑んだものの、そろって初戦敗退。続く全国高校選手権(帯広市ほか)では工大一と、八戸商、八戸、八戸工の県立3校が臨んだが、初戦を突破したのは工大一だけ。県立3校は北海道以外の他県勢に2桁失点で敗れ、工大一も2回戦で散った。県勢はベスト8に一つも残ることができなかった。[br] 1月29日~2月2日の地元国体では、工大一高勢を中心とした少年が初戦で零封負け。県内出身大学生や県内実業団メンバーらで編成した成年も、初戦こそ通過したが、準々決勝で接戦の末に敗れた。成年が4位以内を逃したのは13年ぶり。成年、少年の準々決勝当日は会場に約千人が詰め掛けたが、地元の敗戦に落胆したことだろう。[br] アジアリーグのブレイズは、2009~10年シーズンのリーグ初参戦から10季目の節目だったが、開幕から勝ち星に見放され、今季27戦目で早々とプレーオフ進出圏外が確定。12月の全日本選手権で準優勝と意地を見せたとはいえ、選手だけでなくファンにとっても、不本意なシーズンだったに違いない。[br] 近年の中高生の全国大会をみると、例年強力な北海道勢に加え、関東圏のチームの台頭が目立つ。今年の全国中学校大会では埼玉県選抜、東京都選抜が4強入りし、東京都選抜が準優勝。国体の少年でも埼玉、東京、神奈川が4強に名を連ねた。[br] 県南地方が施設面で関東圏より劣るとは思えない。トーナメント戦ならではの組み合わせの運、不運、少子化や課外活動の多様化による競技人口の減少、有力選手の流出など課題はあろう。来季以降の巻き返しへ、青森県アイスホッケー連盟をはじめ関係団体は、成績不振の原因を見極めて実りある強化に取り組むべきだ。[br] ブレイズは近年、ライバルのスピードやパワーに対応できない面も目立っており、今後はチームの若返りが不可欠。地元ジュニア選手たちがあこがれるような強い存在であってほしいだけに、来季はぜひとも4度目のリーグ優勝に期待したい。