「8サポ」相談者数、過去最高 コロナ禍でも創業意欲衰えず

はちのへ創業・事業承継サポートセンター(8サポ)の実績の推移
はちのへ創業・事業承継サポートセンター(8サポ)の実績の推移
八戸市が開設する「はちのへ創業・事業承継サポートセンター(8サポ)」で2020年度に対応した創業や事業承継などに関する相談者数が、事業を開始した16年度以来、最も多い計739人に上ったことが13日、8サポへの取材で分かった。創業の新規相談者.....
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 八戸市が開設する「はちのへ創業・事業承継サポートセンター(8サポ)」で2020年度に対応した創業や事業承継などに関する相談者数が、事業を開始した16年度以来、最も多い計739人に上ったことが13日、8サポへの取材で分かった。創業の新規相談者数も152人で過去最多を更新。新型コロナウイルスの影響で地域経済が冷え込む中、引き続き創業意欲が維持されている状況がうかがえた。8サポは八戸圏域連携中枢都市圏の事業でもあり、市と近隣7町村をエリアとした圏域経済の活性化にもつながっている。[br][br] 8サポは16年4月開設。八戸商工会館1階に事務所を構え、八戸商工会議所が運営を担う。市や商議所が取り組んできた創業やその後のサポートを拡充したほか、経営者の高齢化や後継者難を背景とした事業承継支援なども手掛けている。[br][br] 20年度の相談者数(前年度からの継続を含む)の内訳は、創業が374人、創業後の経営支援などの「創業フォロー」が290人、事業承継が75人に上った。[br][br] 創業に関する新規相談者152人のうち、飲食業の希望者は24人。コロナ禍の長期化で厳しい状況にあるため例年より人数は少なかった。ただ、年度後半から徐々に増え始め、感染収束後を見据えて創業準備を進める動きも見受けられた。[br][br] 創業相談の増加に関し、8サポを担当する八戸商議所経営支援3課の佐々木基課長補佐は「新型コロナが働き方などを見つめ直す契機になり、会社を離れて1人でやっていこうという人が増えたのではないか。その半面、コロナ禍が長引いてスタートを切れないケースもある」と説明する。[br][br] 一方、支援を受けて創業に結び付いた新規創業者数は35人。事業承継の成立件数は6件だった。創業地域は八戸市が28人、近隣7町村が計7人で、町村関連の人数は過去最多となった。[br][br] 創業者全体の内訳を見ると、男性23人、女性12人。年代は20~70代と幅広い。開業した業種別では、理美容やサロンなどの「生活関連サービス」が6人で最も多く、次いで「教育・学習支援」が5人、「医療・福祉」と「卸売り・小売り」が各4人で続いた。飲食業は2人にとどまった。[br][br] 8サポは感染防止対策として、オンラインやメールでの相談受け付けを拡充している。佐々木課長補佐は「地域経済はコロナの影響を受けているが、新規創業者の輩出を通じて活性化につなげたい」と話した。はちのへ創業・事業承継サポートセンター(8サポ)の実績の推移