JR旅客6社、赤字転落 計1兆円、民営化以降で最大

JR旅客6社の2021年3月期連結決算が12日出そろい、全社の純損益が赤字に転落した。赤字額の合計は1兆805億円となり、1987年の民営化以降で最大。新型コロナウイルスの感染拡大で鉄道利用者が激減した。商業施設やホテルも休業期間があり不振.....
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 JR旅客6社の2021年3月期連結決算が12日出そろい、全社の純損益が赤字に転落した。赤字額の合計は1兆805億円となり、1987年の民営化以降で最大。新型コロナウイルスの感染拡大で鉄道利用者が激減した。商業施設やホテルも休業期間があり不振だった。私鉄も軒並み赤字を計上。一部は業績予想の公表を見送った。[br][br] JR東日本はモノレールなど固定資産の帳簿上の価値を引き下げ、赤字額が5779億円まで膨らんだ。深沢祐二社長は11日の定例記者会見で、2022年3月期は黒字化を目指すとして「グループの底力が試される年になる」と強調した。[br][br] JR九州が12日発表した21年3月期連結決算は純損益が189億円の赤字(前期は314億円の黒字)だった。JR東海とJR西日本も、赤字額が2千億円を超えた。[br][br] JR北海道とJR四国は20年3月期がそれぞれ19億円、12億円の黒字だったが、大幅な赤字に転落した。22年3月期は他の4社が黒字を見通す一方、もともと経営が厳しい北海道と四国はともに赤字を見込む。[br][br] 私鉄大手の京王電鉄や小田急電鉄も上場以来最悪の赤字を計上した。成田空港へのアクセスが稼ぎ頭の京成電鉄は、22年3月期の業績予想開示を見送った。12日に272億円の赤字を発表した京浜急行電鉄は、不動産事業の強化による黒字転換を図る。