【ニューヨーク共同】ニューヨーク州など米国44州・地域の司法長官は10日、会員制交流サイト(SNS)大手、フェイスブックが計画している写真共有アプリ、インスタグラムの子ども版の開設を断念するよう要請した。いじめの温床になる恐れがあるなど、子どもに悪影響を与えるとしている。[br][br] 動画投稿サイト、ユーチューブが展開する子ども向けサイト「ユーチューブキッズ」についても議会下院の小委員会が4月、過度に商業的なコンテンツを提供しているとして調査を開始。子ども向けSNSの規制論は米国で勢いを増している。[br][br] 現行のインスタグラムは、13歳未満の利用を禁止している。司法長官らがフェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)に宛てた書簡は、SNSの利用が精神的な苦痛や自殺の増加につながっているとの研究結果を示し、子どもに有害だと主張した。[br][br] 子どもたちが仲間外れになることを恐れて常にSNSをチェックするほか、性的な被害に遭いやすくなったり、学校外でのいじめを誘発したりするなどの危険性も列挙。[br][br] 長官らは、フェイスブックがインスタグラムに先行して展開している通信アプリの子ども版「メッセンジャーキッズ」に欠陥が含まれていたとし、同社が子どもを危険から守る能力についても疑問を投げ掛けた。[br][br] フェイスブックは10日公表した声明で、親が子どものインターネット利用をコントロールできるように取り組んでおり「子どもの発達とメンタルヘルス、プライバシー保護の専門家に相談しながら開発している」とコメントした。