【青銀とみち銀 経営統合協議へ】「決まった事実ない」両行否定

経営統合に向けた協議入りを正式発表することについて、青森銀行の成田晋頭取は10日夜の本紙取材に「決まっていることは何もない。それ以上のことは何も言えない」と語った。みちのく銀行の広報担当者も「何も決まったものはない」とコメントした。 両行を.....
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 経営統合に向けた協議入りを正式発表することについて、青森銀行の成田晋頭取は10日夜の本紙取材に「決まっていることは何もない。それ以上のことは何も言えない」と語った。みちのく銀行の広報担当者も「何も決まったものはない」とコメントした。[br][br] 両行を巡っては2019年10月、経営基盤の強化を図るため、包括的連携の検討について合意。20年7月から現金自動預払機(ATM)の相互無料化を始め、業務効率化やコスト削減に向けた連携を深めてきた。県内の経済界関係者からはライバル同士の歩み寄りに、「資本提携の準備」との観測も飛び交った。[br][br] 20年9月には経営統合に向けた協議入りが取り沙汰された。両行は「協議の事実はない」と否定したが、将来的な経営統合については「数ある選択肢の中の一つ」と排除しなかった。[br][br] 両行頭取は昨年12月のインタビューで、少子高齢化や低金利の長期化など構造的な問題による収益の先細りを懸念。共に単独での収益力強化へ努力していくとした上で、成田頭取は「地域や預金者、従業員にプラス効果が出るのであれば(経営統合を)検討したい」、みちのく銀の藤澤貴之頭取は「あらゆる選択肢を念頭に置いてシミュレーションしている」としていた。 現実味を帯びる経営統合で、両行員には動揺が広がっている。[br][br] 青森銀の男性行員は「内々に協議を進めていたのだろうか。ライバル関係だったのに、経営統合となればモチベーションに影響が出かねない」と戸惑いをにじませ、みちのく銀の男性行員は「前回の報道があり、少なからず動きはあると予想していた。自分たちはどんな処遇になるのか」と不安を口にした。