天鐘(5月13日)

ドリームジャンボ宝くじが売り出された。1等前後賞合わせて5億円。この頃は年中、ジャンボの類いにお目に掛かるが、コロナ禍の昨今はネットでの売り上げが好調だそうだ▼初日はいつもテレビが、買った人から「1等が当たったら」を聞く。家を建てたい、新車.....
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 ドリームジャンボ宝くじが売り出された。1等前後賞合わせて5億円。この頃は年中、ジャンボの類いにお目に掛かるが、コロナ禍の昨今はネットでの売り上げが好調だそうだ▼初日はいつもテレビが、買った人から「1等が当たったら」を聞く。家を建てたい、新車に買い換える…と、それぞれに思い描く未来がある。今回は「3分の1を寄付」というのもあって思わず苦笑した▼冷静に確率をはじけば、すぐ現実へと引き戻される。「米びつの中の一粒」の例えに、買うのは「夢」、当たらずして当然―の思いを改めて強くする。それでも全くゼロではないという淡い期待が人々を売り場に走らせる▼こちらも確率はゼロではなかった。中国が打ち上げたロケットの部品が地上に落ち、人に当たる可能性である。連休中の物騒なニュース。幸いけが人はなかったが、寝心地の悪い夜を何日か過ごした▼いまや宇宙空間でも米ロ中の強国がしのぎを削る。覇権争いをする国の“天空のマナー違反”が、危ない宇宙ゴミを生んだ。紙くずでも捨てるようなその振る舞いに、さすがに国際社会も「無責任」の一斉非難である▼野口聡一さんや星出彰彦さんたちが宇宙で活躍する。夜空を見上げれば、こちらには少年少女たちが抱く純粋な「夢」が広がっている。はるか上空のルールづくりが急がれる。「当たらなかったから良かった」で済む話ではない。