ワクチン接種で移動の規制緩和 欧州、夏のバカンス前に

 新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける人=2日、イタリア・ローマ(ゲッティ=共同)
 新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける人=2日、イタリア・ローマ(ゲッティ=共同)
【ベルリン、ローマ共同】夏のバカンスシーズンを前に、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了した人への移動制限を緩和する動きが欧州で進んでいる。観光立国イタリアは今月中旬から接種を終えた欧州の旅行者を受け入れ、ドイツも外出規制の免除を決めた。.....
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 【ベルリン、ローマ共同】夏のバカンスシーズンを前に、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了した人への移動制限を緩和する動きが欧州で進んでいる。観光立国イタリアは今月中旬から接種を終えた欧州の旅行者を受け入れ、ドイツも外出規制の免除を決めた。経済再生の兆しだが、未接種の人からは「不公平」と不満の声も上がる。[br][br] 「イタリアでの休暇を予約する時が来た」。イタリアのドラギ首相は4日、ワクチン接種を条件に外国人観光客の受け入れを表明した。当面は欧州連合(EU)からの旅行者を対象にする。[br][br] イタリアでは4月下旬から、接種を終えた人らのワクチンパスポートの運用が始まり、感染の激しい地域に観光目的でも移動できるようになった。外国人も同様の証明書があれば、隔離なしに滞在が可能となる予定。[br][br] イタリアの観光業はコロナ禍で大打撃を受けた。夏の書き入れ時を控え業界の期待は大きく、ホテル連盟のボッカ会長は「大きな希望だ」と語った。[br][br] ギリシャは接種済みの旅行者らを既に10カ国以上から受け入れ、5月中旬にはさらに制限を緩和する見込み。観光業の収益は落ち込みが激しく、外国人の受け入れ本格化は悲願だ。EUは、接種を完了した人の入域容認などの規制緩和を加盟国に提案した。[br][br] ドイツでも接種の進展に伴い、近く規制緩和が始まる見通し。生活必需品以外の買い物で陰性証明書が不要になり、夜間の外出禁止も免除される。宿泊施設は受け入れを停止中だが、バルト海や北海沿岸の観光地を抱える北部シュレスウィヒ・ホルシュタイン州では今月半ばから、接種を終えた人の宿泊が原則可能になる。[br][br] ただ、接種を待つ若い世代を中心に規制緩和への批判も。ドイツでの最近の世論調査では56%が支持したが、反対も36%に上った。 新型コロナウイルスのワクチン接種を受ける人=2日、イタリア・ローマ(ゲッティ=共同)