チェルノブイリ原発事故35年 原発の世界遺産登録目指す

 鋼鉄製シェルターの内部で「石棺」と呼ばれるコンクリートの構造物に覆われたチェルノブイリ原発=15日(AP=共同)
 鋼鉄製シェルターの内部で「石棺」と呼ばれるコンクリートの構造物に覆われたチェルノブイリ原発=15日(AP=共同)
【モスクワ共同】1986年4月に旧ソ連ウクライナで起きたチェルノブイリ原発事故から26日で35年。ウクライナ政府は放射線レベルが低下した地域への観光客誘致に力を入れており、原発とその周辺を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録.....
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 【モスクワ共同】1986年4月に旧ソ連ウクライナで起きたチェルノブイリ原発事故から26日で35年。ウクライナ政府は放射線レベルが低下した地域への観光客誘致に力を入れており、原発とその周辺を国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録することを目指している。[br][br] 事故の影響による死者が数千~数十万人ともされる大惨事を世界に語り伝えるとともに、爆発を起こした4号機の解体や、溶解した核燃料の除去にめどが立たない中で、国際的な支援を取り付けたい狙いがある。[br][br] 事故後に避難民らのために建設されたウクライナ北部スラブチチでは、25日深夜から26日未明にかけて、事故直後に消火活動に当たり命を落とした消防士らの慰霊碑の前に人々がろうそくを置き、花を手向けた。[br][br] ウクライナのトカチェンコ文化情報相はロイター通信に、世界遺産登録の申請の狙いについて「この重大な場所に全人類の関心を向けるための第一歩だ」と説明。世界遺産への申請前に国内で「歴史的遺産」に認定する必要があるため、その手続きを急ぐという。[br][br] 2019年に放送された米テレビドラマ「チェルノブイリ」の影響もあり、同年に原発付近を訪れた観光客は約12万人に達した。[br][br] チェルノブイリ原発は00年12月の3号機を最後に全4基が稼働停止。爆発を起こした4号機は「石棺」と呼ばれるコンクリートの構造物で覆われ、さらに鋼鉄製のシェルターで防護されている。[br][br] 原発の半径30キロ地域は立ち入り禁止となり、原発の作業員と家族らが住んでいた町プリピャチは放置されてゴーストタウンと化した。一方、禁止を無視して原発周辺地域に住み続ける高齢者もいる。 鋼鉄製シェルターの内部で「石棺」と呼ばれるコンクリートの構造物に覆われたチェルノブイリ原発=15日(AP=共同)