東関部屋閉鎖とともに引退/42歳、元十両の華王錦

 大相撲春場所、現役最後の相撲で北勝旺(右)を攻める華王錦。逆とったりで白星を挙げた=3月、両国国技館
 大相撲春場所、現役最後の相撲で北勝旺(右)を攻める華王錦。逆とったりで白星を挙げた=3月、両国国技館
愛着ある東関部屋とともに、約20年間の土俵人生を終えた。大相撲の元十両で42歳の華王錦は、横綱曙らを輩出した同部屋の春場所限りでの閉鎖を機に現役引退。「東関部屋の力士として終わりたかった」と、しみじみと話した。 秋田県出身。秋田・大曲農高か.....
有料会員に登録すれば記事全文をお読みになれます。デーリー東北のご購読者は無料で会員登録できます。
ログインの方はこちら
新規会員登録の方はこちら
お気に入り登録
週間記事ランキング
 愛着ある東関部屋とともに、約20年間の土俵人生を終えた。大相撲の元十両で42歳の華王錦は、横綱曙らを輩出した同部屋の春場所限りでの閉鎖を機に現役引退。「東関部屋の力士として終わりたかった」と、しみじみと話した。[br][br] 秋田県出身。秋田・大曲農高から東洋大に進み、当時の師匠である元関脇高見山の誘いで入門した。長く伸ばしたもみあげは、この恩師のトレードマークを受け継いだ。[br][br] 2001年夏場所で初土俵。部屋付きの曙親方に胸を借りてぶつかると、身長約2メートルのまわし部分に当たった。「こんなに大きな人がいる世界でやっていくのかと思った」と懐かしむ。[br][br] しぶとい突き、押しで32歳だった11年名古屋場所で新十両昇進。初土俵から所要60場所は学生相撲出身で史上最も遅い出世として話題になった。09年に日本相撲協会を退職していた元高見山の渡辺大五郎さんには「もう少し早く上がってよ」と苦笑いされ、現役時代に長く締めたまわしと同じオレンジ色の着物を贈られた。一生の宝物だという。[br][br] 部屋を継いだ元幕内潮丸が一昨年に死去。後継の東関親方(元小結高見盛)による長期運営も実現しなかった。三段目下位の春場所は最後の7番相撲だけ出場し、白星を挙げた。「多くのことを学んだ。人生も『もう一丁』と続けていけばチャンスは来る。また相撲に携わりたい」。第二の人生も角界での経験を生かしていく。 大相撲春場所、現役最後の相撲で北勝旺(右)を攻める華王錦。逆とったりで白星を挙げた=3月、両国国技館