東芝、車谷社長辞任へ 背景に経営陣の対立か

 東芝の車谷暢昭社長兼CEO、綱川智会長
 東芝の車谷暢昭社長兼CEO、綱川智会長
東芝の車谷暢昭社長兼最高経営責任者(CEO)が辞任の意向を固めたことが13日、関係者の話で分かった。14日に開く臨時取締役会で表明する。英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズによる東芝買収提案などを巡る経営陣の対立が背景にある。車谷.....
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 東芝の車谷暢昭社長兼最高経営責任者(CEO)が辞任の意向を固めたことが13日、関係者の話で分かった。14日に開く臨時取締役会で表明する。英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズによる東芝買収提案などを巡る経営陣の対立が背景にある。車谷氏の後任には、前社長の綱川智会長が復帰する。[br][br] トップ交代は、2兆3千億円規模とされる異例の巨額買収の行方に影響しそうだ。複数の関係者の話を総合すると、取締役会には車谷氏の解任動議を提出する動きもあったが、これを避けて車谷氏が自ら辞任を申し出ることになった。永山治取締役会議長(中外製薬名誉会長)らはこれまでも大株主のファンドなどの排除に動く車谷氏の経営姿勢を問題視していた。[br][br] これに反発した車谷氏らがCVCによる買収を持ちかけたとみられている。車谷氏は2017年から18年までCVC日本法人の会長を務めていた。永山氏らはこうした動きを「私物化」と判断したもようだ。[br][br] 取締役会には大株主の外資系ファンドなどからさまざまな意見が寄せられ、協議が必要になっているもようだ。14日の取締役会は、19日に予定する定例会合に先立つ臨時開催となる。[br][br] CVCは6日付で初期提案を送付しており、今月中旬に詳細な提案を示す意向だ。東芝は詳細な提案が出た場合、独立して提案を審査する特別委員会の設置を取締役会が決議することも想定していた。[br][br] CVCは6月ごろに最終提案を行い、7~8月の株式公開買い付け(TOB)を目指しているが、取締役会の対応で見直しを迫られることは必至だ。[br][br] 東芝は7日開いた定例の取締役会で、買収提案について検討を進めることを確認した。永山氏は9日に「東芝の要請による提案ではない。詳細情報を受け取った場合には慎重に検討する」とのコメントを発表している。 東芝の車谷暢昭社長兼CEO、綱川智会長