北東北大学野球春季リーグ戦が4月17日、1~3部で一斉に開幕する。注目の1部は昨秋優勝の富士大をはじめ6チームが、全日本大学選手権(6月7~13日・神宮球場ほか)の出場権を懸けて、5週にわたって火花を散らす。八学大は19年春以来、青森大は19年秋以来の頂点を狙う。[br][br] 2020年のプロ野球ドラフト会議では、八学大の大道温貴が広島、中道佑哉(十和田市出身、八学野西高出)がソフトバンク、富士大出身の佐々木健(木造高出)が西武に入団するなど、毎年のようにプロ選手を輩出する、知る人ぞ知るリーグ。今季の各チームにも先々のプロ、社会人入りを目指す選手がめじろ押しだ。[br][br] (8日に発売の月刊Dash4月号から記事をセレクトしてお届けします)[br][br] ■三野宮協太(青森大)[br][br] 投手陣の中で「先発、中継ぎ、抑え、どこでも任せられる。マウンド度胸があり、大崩れしない安定感がある」と三浦忠吉監督の信頼が厚い三野宮協太(八戸商高出)。右の本格派で、最速148キロの直球を主体にカーブやカットボール、シンカーなどの変化球を制球良く投げ込む。[br][br] 高校時代は1年夏からメンバー入りし、同秋からエースナンバーを背負い、2年春にはチームの青森県大会8強入りに貢献。好投手として知られたが「上(大学など)で野球を続けることは、考えていなかった」。[br][br] 転機となったのは、青森大OBだった高校の監督から、大学で競技を続けるよう勧められたこと。「多くの選手が集まる大学に進めば、さらに成長できるはず」。不安はあったが、厳しい環境に身を置くことを決断した。[br][br] 練習は高校時代と比べものにならないほどハードだったが、「体幹を鍛え抜くことで、より球に威力が伝わることが実感できた」。着実に力を付け、球速は5キロアップし、1年秋にはリーグ戦に出場。先発、中継ぎ、抑えと全ての役割をこなし、13イニング無失点と結果を出した。[br][br] さらなる飛躍を誓った2年目は、よもやの右肩故障で、春、秋と2季連続でリーグ戦に出場できなかった。「2年生で1年間を棒に振った分、投げたくて仕方なかった」はずの昨年はコロナ禍で春季リーグが中止。昨秋は5試合に登板し、先発、中継ぎで起用されたが、「納得のいく投球はできなかった」。[br][br] 卒業後もより上のレベルで競技を続ける意向で、弾みをつけるべく、大学最後の年に懸ける思いは人一倍。「自分の勝ち星は関係ない。どんな場面でも抑える」。最後の1年間、フル回転でチームを支える覚悟だ。[br][br] …………………………[br][br] Dash4月号では、1部6チームのベンチ入り有力メンバー(3月末現在)、青森県内3大学の注目選手を紹介しています。本紙発行エリアのコンビニ、伊吉書院、成田本店(青森市内3店含む)、本紙販売店で販売中。津軽地方の方は成田本店がお求めやすいです。購入フォームは、
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