青森県は2日までに、男女共同参画に関する2020年度の意識調査結果を公表した。夫婦の役割に関する質問「妻は家庭を守り、夫は外で働く」では、「反対」「どちらかといえば反対」を合わせた回答が56・1%(前回比10・6ポイント増)に上り、調査開始以来最多となった。[br][br] 意識調査は1997年度に始まり、2015年度までは6年おきに実施してきた。今回で5回目となる。20歳以上の男女2千人に調査票を郵送し、852人から回答があった。[br][br] 「妻は家庭、夫は働く」の反対を男女別で見ると、男性53・1%(11・3ポイント増)、女性59・3%(10・6ポイント増)と共に伸びた。反対理由を九つの選択肢で聞くと、「固定的な夫と妻の役割分担の意識を押し付けるべきではないから」(68・6%)が最多で、「夫も妻も働いた方が多くの収入を得られると思うから」(50・0%)、「男女平等に反すると思うから」(37・9%)と続いた。[br][br] 男女間の暴力に関し、配偶者やパートナーから暴力を受けた時の相談については、男女合わせて45・1%(11・5ポイント減)が「どこ(誰)にも相談しなかった」と回答。相手から暴力を受けても、依然として被害者の5割近くが関係機関などに相談していない状況が浮かび上がった。[br][br] 今回新たに設けた性的マイノリティーに関する質問では、「LGBT」という言葉や意味を知っている人は53・5%だった。[br][br] 夫婦の考え方に変化が見られることについて、県青少年・男女共同参画課の担当者は「明確な原因は分からないが、共働きの増加が価値観に影響を与えた可能性がある」と推測する。