フォークボール縫い目で落ちる? スパコンで解析

 硬式球に働く力
 硬式球に働く力
表面の革を糸で縫い合わせた野球の硬式球は投球後、回転により縫い目の凹凸が空気の流れをかき乱すことで、浮き上がったり沈んだりする作用を受けているとの解析を、青木尊之・東京工業大教授(数値流体力学)らが27日までにまとめた。スーパーコンピュータ.....
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 表面の革を糸で縫い合わせた野球の硬式球は投球後、回転により縫い目の凹凸が空気の流れをかき乱すことで、浮き上がったり沈んだりする作用を受けているとの解析を、青木尊之・東京工業大教授(数値流体力学)らが27日までにまとめた。スーパーコンピューターを用いた。[br][br] 元大リーガーの野茂英雄さんが武器にしたことで知られる変化球のフォークボールは、1回転の間に正面から縫い目が2度見える向きで投げる方が大きく落ちるという。解析では、縫い目の影響で落差が最大19センチ異なる例も確認された。[br][br] 縫い目が2回見える投球と、4回見える回転を比較した。「バックスピン」と呼ばれる回転の場合は、球速や回転数が同じでも「4回」の投げ方の方が「2回」よりも球を浮き上がらせる方向に働く揚力が大きかった。[br][br] フォークボールを想定して球速や回転数を調整すると、「2回」の投げ方では圧力が下方にかかり、球が落ちるように働く「負のマグヌス効果」が発生することが判明。「4回」の投げ方では、条件を変えてもこの効果は明確には見られなかった。[br][br] 青木教授は「回転と縫い目の数の関係で、負のマグヌス効果が生じると分かった。フォークボールなどの落差には縫い目が影響しているはずだ」と話している。 硬式球に働く力