漁獲量16万7188トン、過去最低/20年青森県

青森県が24日発表した県海面漁業調査によると、2020年の漁獲数量は前年比12・6%減の16万7188トンで統計開始の1958年以降、過去最低となった。漁獲金額は18・1%減の341億8348万円で、89年以降では最低。サバやスルメイカなど.....
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 青森県が24日発表した県海面漁業調査によると、2020年の漁獲数量は前年比12・6%減の16万7188トンで統計開始の1958年以降、過去最低となった。漁獲金額は18・1%減の341億8348万円で、89年以降では最低。サバやスルメイカなど主力魚種の近年の不漁に加え、新型コロナウイルスの影響に伴う外食需要の落ち込みで単価も伸びず、数量、金額共に振るわなかった。[br][br] 漁獲数量は2年連続で減少し、金額は4年連続の下落となった。[br][br] 魚種別の漁獲状況を見ると、資源量が太平洋側で増加傾向にあるサバの漁獲量は2万2206トン(14・7%増)で増えたが、過去5年の平均と比べ44・2%減。金額も27億6600万円(22・1%増)と上昇したが、過去5年の平均より25・5%減少した。スルメイカは1万606トン(11・7%減)、63億9600万円(10・8%減)。数量、金額共に89年以降で最低。[br][br] クロマグロは、国が各県に配分する漁獲可能量を有効的に使い、754トン(35・2%増)と増加。過去5年の平均を27・7%上回った一方、新型コロナによる魚価下落の影響で18億2800万円(26・8%減)と大幅に下がった。[br][br] ホタテガイは8万510トン(18・8%減)、92億1600万円(31・7%減)といずれも減少。夏場の高水温やフジツボといった付着生物の増加によるへい死を避けるため、半成貝の出荷が中心となり、漁獲量が下がった。金額も主産地の北海道が近年の不漁から回復し始めた影響で単価が減少。15年から5年連続で突破していた100億円の大台を下回った。[br][br] 厳しい漁獲状況の中、県はヒラメやサケなどの種苗放流に取り組むほか、アブラメや高級魚マツカワの種苗量産体制の構築を図り、生産基盤の回復を目指す。[br][br] 県水産振興課の山中崇裕課長は「資源管理の推進を強化していくとともに、生産量の向上を図っていきたい」と述べた。