八戸市は23日、2020年度の八戸ワイン製造本数が6740本と、前年度の2倍近くに増加したことを明らかにした。ワイン用ブドウの収穫量は10・75トンと全体では1割ほど増え、過去最多を更新した。ただ、長雨と日照不足で糖度は上がらず、収量が下がった品種もあり、生産技術の向上が課題となっている。[br][br] 市庁で開催した市南郷新規作物研究会議で市が公表した。八戸ワインは2社が製造し、20年度の製造本数は、澤内醸造3750本、八戸ワイナリー2990本で、17年度からの累計は1万2455本となった。[br][br] 同市南郷地区で生産されたブドウは、11品種で収穫があった。収穫量が多い順にキャンベル・アーリー3・20トン(前年度比19・5%増)、ナイアガラ1・94トン(45・0%増)となり、前年度、豊作だったマスカット・ベーリーAは1・48トン(56・5%減)だった。[br][br] 10アール当たり平均単収は0・79トンで、11・3%増加。苗木が成長して樹勢が安定したため、全体的に収穫量は上がったが、天候不順の影響で単収が下がった品種もあり、平均糖度も16と、前年度を2ポイント下回った。[br][br] 生産者代表の委員からは「管理技術をさらに勉強する必要がある。課題を認識し、いいワインを作るために理解を深めたい」との意見が出た。[br][br] 会合では、6人を委員に委嘱し、八戸学院大の丹羽浩正学長補佐を会長に選出した。任期は2年間。