皇位継承の有識者会議設置 メンバー6人、来週初会合

 皇室の皇位継承順位
 皇室の皇位継承順位
政府は16日、国会から検討を求められていた安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の設置を発表した。メンバーに清家篤日本私立学校振興・共済事業団理事長(前慶応義塾長)、冨田哲郎JR東日本会長ら6人を起用。皇室制度、歴史の専門家へのヒアリングも.....
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 政府は16日、国会から検討を求められていた安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の設置を発表した。メンバーに清家篤日本私立学校振興・共済事業団理事長(前慶応義塾長)、冨田哲郎JR東日本会長ら6人を起用。皇室制度、歴史の専門家へのヒアリングも順次実施する。加藤勝信官房長官は記者会見で、初会合を来週開催すると明らかにした。上皇さまの天皇退位から2年近く先送りしてきた議論にようやく着手する。[br][br] 男系維持、女性・女系天皇容認で意見は分かれ、集約は難航必至だ。政府内では明確な結論提示の見送り論が強まっており、有識者会議では現在の継承順位とともに当面の男系維持を容認する方向で議論が進みそうだ。[br][br] 加藤氏は「安定的な皇位の継承を維持することは国家の基本に関する極めて重要な問題だ」と指摘。「女性皇族の婚姻などによる皇族数の減少への対応についてはさまざまな考え方、意見がある。予断を持つことなく議論してもらう」とした。[br][br] 参院内閣委員会では「男系継承が古来例外なく維持されてきた重みを踏まえながら、慎重かつ丁寧に検討を行う必要がある」と強調した。[br][br] 初会合には菅義偉首相が出席し、国家の基本に関わる重要な問題として有識者に丁寧な検討を求める。メンバーの互選で座長を決め、ヒアリング対象となる専門家の選定を進める。座長には清家氏を推す声が浮上。会議の開催頻度は月2回程度を想定しており、年内をめどに一定の結論の取りまとめを目指す。[br][br] 皇室活動の担い手の確保策も焦点となる。女性皇族が結婚後も皇室に残る「女性宮家」の創設や、結婚後の女性皇族に「皇女」の尊称を贈り、皇籍を離れた後も皇室活動への協力を委嘱する皇女制度の是非が取り上げられそうだ。[br][br] 上皇さまの天皇退位を実現した特例法の付帯決議は、皇位継承策を速やかに検討して国会に報告するよう求めていた。[br][br] 清家、冨田両氏以外の有識者会議メンバーは次の通り。[br][br] ▽大橋真由美上智大教授(行政法)▽俳優中江有里氏▽細谷雄一慶応大教授(国際政治)▽宮崎緑千葉商科大教授(元キャスター) 皇室の皇位継承順位