コロナ禍乗り越え15の春 青森県立高合格発表

「番号あった!」。合格発表の掲示板を前に友人と喜ぶ受験生=12日、青森県立八戸高
「番号あった!」。合格発表の掲示板を前に友人と喜ぶ受験生=12日、青森県立八戸高
苦難乗り越え、受験生に春―。青森県内の県立高校で12日、合格発表が行われ、約7千人が志望校に合格し、喜びをかみしめた。新型コロナウイルス感染症の影響で昨年春に学校が一時休校し、学校行事や部活動も軒並み中止、縮小となるなど我慢を強いられた一年.....
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 苦難乗り越え、受験生に春―。青森県内の県立高校で12日、合格発表が行われ、約7千人が志望校に合格し、喜びをかみしめた。新型コロナウイルス感染症の影響で昨年春に学校が一時休校し、学校行事や部活動も軒並み中止、縮小となるなど我慢を強いられた一年だったが、明るい未来を信じて頑張り続けた努力が結実。受験生たちは「夢に向かって勉強や部活をたくさんやりたい」と、新生活に夢を膨らませている。[br][br] 「あった!」「良かったー」。県立八戸高では、午前9時に合格者の受験番号を掲示。夢をかなえた受験生やその保護者からは歓喜の声が上がった。受験生の中には、友人と抱き合ってうれし涙を流したり、保護者や恩師に喜びの電話をかけたりする生徒の姿も見られた。[br][br] 新型コロナの影響による休校で、一部の中学校では2年生の学習内容を3年生に持ち越すなど学業の遅れも懸念されたが、受験生は学校や自宅で学習に取り組み、困難を乗り越えた。[br][br] 市立鮫中3年の佐藤恭司さん(15)は「できるだけ外出を控えたので、勉強中の気分転換が難しかった」、同じく島田心月(みづき)さん(15)も「カフェとかで友達と勉強してみたかった」とコロナ禍でさまざまな制約を受けながら、猛勉強に励んだ日々を振り返った。[br][br] それでも周囲の友人から「きっと、これからたくさんできるようになるよ」と声を掛けられると、笑顔を浮かべて新生活に思いをはせた。[br][br] 「自信がなかったのでうれしい」と声を弾ませたのは、市立大館中3年の漆戸すみれさん(15)。受験の追い込み期間は、遊びたい盛りの5歳の弟が気を遣ってくれた―と語り、「家に帰ったらたくさん遊んであげたい」と満面の笑み。文武両道を掲げる八戸高での生活に「中学校の理科の教師になるという夢に向かって、部活も勉強も頑張りたい」と意気込んだ。[br][br] 県立百石高への進学が決まった市立下長中の髙田空明(あくあ)さん(15)。同日朝、高校のホームページで発表を一足先に見た母親から合格を告げられたという。[br][br] 「中学1、2年のころはなかなか勉強に集中できなかった」が、親身になって悩みを聞いてくれた担任教諭らの姿を見て、「自分も人を支えられるようになりたい」と一念発起。養護教諭になる夢を持ち、土曜も出校して勉強するなど努力を重ねて合格につなげた。[br][br] 高校では、夢に向かって勉強を続けつつ、「部活動のマネジャーなど、人をサポートする活動に挑戦したい」と目を輝かせた。 県教委によると、この日は全日制6684人、定時制251人が合格した。「番号あった!」。合格発表の掲示板を前に友人と喜ぶ受験生=12日、青森県立八戸高