男子ゴルフで国内最多のツアー94勝を誇る尾崎将司が70歳を超えて後進の指導に力を入れている。原英莉花、笹生優花、西郷真央が既に女子の第一線で活躍。さらにプロ候補生を育成する「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー」は、在籍者が男女計50人を超えた。千葉市内の私設練習場はほぼ一年中使える状態。ネットまで約280ヤードの打席には一度に14人が立てる規模で、アプローチ用の施設も備えている。[br][br] 現役を貫く自身のツアーでの予選突破は2013年が最後。昨年は新型コロナウイルス禍もあって試合出場はなく、1月に74歳となった。体力の衰えは否めないが「おれはレッスンプロではないからな」ときっぱり。ただ、指導について語る口調も熱を帯びる。[br][br] 飛距離の伸びが目立つ米男子ツアーを意識し「上半身だけを鍛えようとする子が多い」と傾向を指摘。「でもゴルフは柔軟性とバランスとタイミングだ。振ればいいというものではない。野球の投手のような(全身が連動しての)最後のリリースが大事。その辺りをちゃんと教える」と勘所を伝える考えだ。[br][br] 教え子が目立つのも、国内で人気があるのも女子。「あれだけ稼げるスポーツが他にないからで、男子とは違う競い合いがあるからだ」と分析する。かつて自らが一時代を築いた男子ツアーについては「野球とかサッカーとか(ライバルが)いろいろある。ゴルフで人から興味を持たれる選手が現れるのを待ちたい」と期待を込めて話した。